【命を守る】直下型地震とは?海溝型地震との違いや備えるべきポイント
2026/04/16
日本は世界有数の地震大国で、いつどこで大規模な地震が発生してもおかしくありません。
なかでも「直下型地震」は、都市部の真下で発生すると甚大な被害をもたらす恐れがあり、企業・個人ともに備えが不可欠なリスクの一つです。
1995年の阪神・淡路大震災では、建物倒壊や家具転倒による圧迫死が死因の大半を占め、直下型地震の脅威を浮き彫りにしました。
直下型地震は発生から揺れまでの時間が極めて短く、緊急地震速報の直後、あるいは報知前に激しく揺れるケースも少なくありません。
本記事では、直下型地震の定義や特徴、海溝型地震との違いを解説し、家庭や企業で取り組むべき具体的な対策を紹介します。
BCP(事業継続計画)の観点からも重要な情報をまとめていますので、防災担当者や経営層の方はぜひ参考にしてください。
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直下型地震の基本的な特徴を解説
直下型地震は、生活圏の真下で発生する地震を指します。
規模が比較的小さくても震源が近いため、甚大な被害につながる恐れがあります。
ここでは、直下型地震の定義や発生メカニズム、代表的な事例を解説します。
まずは正確な知識を身につけ、リスクへの理解を深めましょう。
直下型地震の定義と発生メカニズム
直下型地震とは、プレート内部の活断層が活動することで発生する地震です。
「内陸型地震」とも呼ばれ、都市部や人口密集地の直下で発生すると甚大な被害をもたらします。
学術的な厳密な定義はありませんが、一般的には大陸プレート内で発生する活断層型の地震を指します。
日本列島は4つのプレートが重なり合う位置にあり、内陸部にも多くの活断層が存在するのが特徴です。
これらの活断層にプレートの動きによって地面に力がかかり続け、限界に達して断層がずれると地震が発生します。
震源が地表に近いためエネルギーが減衰しにくく、直上の地域は非常に強い揺れに見舞われます。
直下型地震の代表例:阪神・淡路大震災
直下型地震の代表例として挙げられるのが、1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災です。
この地震では、神戸市を中心に甚大な被害が発生し、6,400人以上の方が犠牲になりました。
阪神・淡路大震災では、死因のほとんどが建物倒壊や家具転倒による圧迫死でした。
火災による死亡は一部にとどまり、直下型地震特有の被害傾向が明らかになりました。
この震災をきっかけに、日本の建築基準法は大幅に見直されました。
耐震基準の強化や、家具固定の重要性が広く認識されるようになったのも、この震災の教訓によるものです。
直下型地震の4つの特徴
直下型地震が海溝型地震と比べて危険視される背景には、特有の4つの特徴があります。
揺れの強さ、被害の傾向、警報の有効性、発生場所の不確実性という観点から、直下型地震の危険性を詳しく見ていきましょう。
これらを理解することで、適切な備えの必要性が明確になります。
震源が浅く揺れが大きくなりやすい
直下型地震は震源が浅いため、地表での揺れが増幅されやすいのが特徴です。
地震のエネルギーは震源から離れるほど減衰しますが、直下型地震は震源が地表に近いため、エネルギーがほとんど減衰せずに届きます。
マグニチュード(地震の規模)は海溝型地震より小さいことが多いものの、震度(実際の揺れの強さ)は非常に大きくなりやすいのです。
被害範囲は比較的狭いですが、人口密集地の直下で発生した場合は甚大な被害が出ます。
建物倒壊・家具転倒による被害が中心
直下型地震では、建物倒壊や家具転倒による圧迫死が主な死因となります。
強い縦揺れによって建物の構造が破壊されやすく、また大型家具や家電が人に向かって倒れてくる危険があります。
阪神・淡路大震災の教訓からも明らかなように、耐震性の低い建物に住んでいる場合や、家具を固定していない場合のリスクは非常に高くなります。
特に寝室やリビングなど、長時間過ごす場所での対策が重要です。
緊急地震速報から揺れまでの時間が短い
直下型地震では、緊急地震速報が届いた時点ですでに激しく揺れている可能性があります。
緊急地震速報は、最初に到達するP波(初期微動)を検知してS波(主要動)の到達を予測するシステムです。
しかし、直下型地震は震源が近いため、P波とS波の時間差がほとんどありません。
速報を受け取っても、身を守る行動をとる時間的余裕がない場合が多いのです。
また、直下型地震は「縦に突き上げるような揺れ」が特徴的で、横揺れよりも体勢を保つことが難しくなります。
だからこそ、事前の家具固定や配置見直しといった「揺れる前の対策」が命を守るカギとなります。
全国どこでも発生する可能性がある
直下型地震は、日本全国どこでも発生する可能性があります。
日本には判明しているだけで約2,000の活断層が存在し、さらに未発見の活断層も多数あると考えられています。
「近くに活断層がないから安心」という考えは危険です。
地下深くに隠れた活断層や、まだ発見されていない活断層によって、予想外の場所で直下型地震が発生する可能性は常にあります。
企業のBCP策定においても、自社の拠点がどこにあっても直下型地震のリスクを想定しておく必要があります。
「うちは大丈夫」という油断が、最大のリスク要因になりかねません。
直下型地震と海溝型地震の違いとは
地震には直下型地震の他に海溝型地震があり、それぞれ特徴や被害傾向が大きく異なります。
両者の違いを理解することで、地震の種類に応じた適切な備えが可能になります。
ここでは海溝型地震の定義と特徴を解説し、直下型地震との違いを比較表で整理します。
それぞれの地震タイプに応じた対策を検討する際の参考にしてください。
海溝型地震の定義と発生メカニズム
海溝型地震とは、大陸プレートと海洋プレートの境界(海溝付近)を震源とする地震です。
海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込む際にエネルギーが蓄積され、限界に達すると大きな地震が発生します。
海溝型地震にはいくつかの種類があります。
プレート境界が跳ね上がる「プレート境界地震」、沈み込んだ海洋プレート内で破断が起きる「スラブ内地震」、海溝付近で発生する「アウターライズ地震」などが代表的です。
海溝型地震の主な特徴
海溝型地震の最大の特徴は、マグニチュードが大きく広範囲が揺れることです。
2011年の東日本大震災はマグニチュード9.0という巨大地震で、東北地方から関東地方まで広い範囲で強い揺れを観測しました。
海溝型地震は震源が海側にあることが多いため、津波を伴う可能性が高くなります。
東日本大震災では、地震そのものによる被害よりも津波による被害が甚大でした。
また、P波とS波の時間差が比較的あるため、緊急地震速報を受けてから身を守る行動をとる時間的余裕が生まれやすいという特徴もあります。
ただし、津波警報にも注意を払う必要があります。
直下型地震と海溝型地震の比較表
直下型地震と海溝型地震の違いを、以下の表にまとめました。
それぞれの特徴を把握し、地震の種類に応じた備えを検討しましょう。
| 観点 | 直下型地震 | 海溝型地震 |
|---|---|---|
| 規模 (マグニチュード) |
比較的小さい傾向 | 比較的大きい傾向 |
| 被害範囲 | 狭い範囲で強い揺れ | 広範囲が揺れる |
| 震源の位置 | 陸地が多い・浅い | 海側が多い・深い傾向 |
| 揺れの特徴 | 突然大きい・突き上げるような縦揺れ | 小さな揺れの後に大きな揺れ・長周期の横揺れ |
| 揺れの時間 | 短い傾向 | 長い傾向 |
| 主な被害 | 建物倒壊・火災 | 津波被害が甚大になりやすい |
| 警報の有効性 | 速報から揺れまで短く対処困難 | 速報から揺れまで時間がある場合あり・津波警報にも注意 |
このように、直下型地震と海溝型地震では被害の傾向が大きく異なります。
直下型地震では建物倒壊や家具転倒への備えが、海溝型地震では津波からの避難計画が特に重要になります。
企業がBCPを策定する際には、自社拠点の立地条件に応じて、両方の地震タイプを想定した対策を検討することが求められます。
そのためには、従業員の安否確認を迅速に行える体制を整えておくことが不可欠です。
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直下型地震のように速報から揺れまでの時間が短い場合でも、発災後すぐに安否確認を開始できるため、初動対応の迅速化に貢献します。
直下型地震の原因となる活断層とは
直下型地震の原因となるのが活断層です。
活断層とは何か、どのようなメカニズムで地震を引き起こすのかを理解することで、地震リスクへの認識が深まります。
ここでは活断層の種類と地震発生の仕組み、そして未発見の活断層が存在するリスクについて解説します。
自社や自宅の近くに活断層があるかどうかを確認する方法についても触れます。
活断層の種類と地震発生の仕組み
活断層とは、過去に繰り返し活動し、将来も活動する可能性がある断層のことです。
大陸プレート内の地殻変動によって亀裂やひび割れが生じ、これが活断層となります。
活断層には主に3つのタイプがあります。
引っ張る力によって上盤が下がる「正断層」、圧縮力によって上盤が上がる「逆断層」、そして水平方向にずれる「横ずれ断層」です。
これらの断層にプレート運動による応力が蓄積され、限界に達すると断層がずれて地震が発生します。
断層のずれ方によって揺れ方も異なり、直下型地震では縦に突き上げるような揺れが特徴的です。
未発見の活断層も存在する
日本には判明しているだけで約2,000の活断層がありますが、未発見の活断層も多数存在すると考えられています。
地下深くに隠れている活断層や、長い間活動していないため発見されていない活断層もあります。
活断層の位置は、国土地理院の「活断層図」や産業技術総合研究所の「活断層データベース」などで確認できます。
ただし、これらのデータベースに掲載されていない活断層も存在するため、掲載がないからといって安全とは言い切れません。
「近くに活断層がない=安全」という考えは危険です。
全国どこでも直下型地震が発生する可能性があるという前提で、備えを進めることが重要です。
直下型地震に備える具体的な対策とは
直下型地震は「突然・強い揺れ」が前提となるため、揺れてからの対応よりも事前対策の比重が高くなります。
ここでは、家庭・個人で取り組むべき具体的な対策を5つのポイントに分けて解説します。
企業においても、従業員の自宅での備えを啓発することが、結果的にBCPの実効性を高めることにつながります。
以下の対策を参考に、今日からできることを一つずつ実践していきましょう。
家具・家電の固定と配置の見直し
直下型地震対策で最も重要なのが、家具・家電の固定です。
大型の家具や家電が転倒すると、下敷きになって圧迫死するリスクがあります。
家具固定具はホームセンターなどで手軽に入手できます。
L字金具や突っ張り棒、転倒防止マットなどを組み合わせて使用することで、固定効果が高まります。
また、寝室やリビングなど長時間過ごす場所には、できるだけ重い家具を置かないことも有効です。
机やベッドの周りに倒れやすいものを置かないよう、配置を見直しましょう。
備蓄品の確認と準備
水・食料は最低でも2〜3日分を備蓄しておくことが推奨されています。
大規模な直下型地震が発生すると、ライフラインが途絶え、物資の調達が困難になる可能性があります。
備蓄品を選ぶ際は、調理が難しい状況を想定して、常温保存でき加熱不要なものを中心に揃えましょう。
缶詰やレトルト食品、保存水などが基本となります。
以下に、直下型地震に備えた備蓄品のチェックリストを示します。
定期的に消費期限を確認し、ローリングストックで更新していくことが大切です。
- 水・保存水(1人1日3リットル×2〜3日分)
- 食料(缶詰、レトルト食品、乾パンなど)
- ラジオ(電池式または手回し式)
- 懐中電灯・予備電池
- ヘルメット・靴(瓦礫から足を守る)
- 新聞紙(防寒、クッションなど多用途)
- 救急セット・常備薬
- モバイルバッテリー
建物の耐震性確認
直下型地震では建物倒壊による被害が大きいため、建物の耐震性確認は非常に重要です。
特に1981年以前に建てられた建物は、旧耐震基準で建築されているため注意が必要です。
2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」では、耐震等級という指標が定められています。
耐震等級1は建築基準法の最低基準、等級2は等級1の1.25倍、等級3は1.5倍の耐震性を持つことを示します。
自宅や事業所の耐震性に不安がある場合は、自治体の耐震診断制度を活用することをお勧めします。
多くの自治体では、耐震診断や耐震改修に対する補助金制度を設けています。
活断層の位置把握とリスク認識
自宅や事業所の近くに活断層があるかどうかを把握しておくことは、リスク認識の第一歩です。
国土地理院の「地理院地図」や産業技術総合研究所の「活断層データベース」で確認できます。
ただし、前述のとおり未発見の活断層も存在するため、近くに活断層がないからといって油断は禁物です。
「どの土地にも地震リスクがある」という前提で備えを進めましょう。
安否確認手段の確保
災害発生時の安否確認手段を事前に確保しておくことは、家族にとっても企業にとっても重要です。
直下型地震では通信インフラが混線しやすく、通常の電話やメールが使えなくなる可能性があります。
家族間では、災害用伝言ダイヤル(171)や災害用伝言板の使い方を事前に確認しておきましょう。
また、避難所や避難経路、集合場所を家族で話し合っておくことも大切です。
企業においては、従業員の安否確認はBCP実行の必須要素となります。
災害用伝言サービスやキャリアの安否確認サービス、企業向け安否確認システムなど、複数の手段を確保しておくことが望ましいです。
以下に、直下型地震対策のチェックリストをまとめます。
家庭用と企業用に分けて整理していますので、定期的に確認してください。
【個人・家庭向けチェックリスト】
- 家具固定(寝室・リビング優先)
- ベッド周りに落下物がないか確認
- 水・食料の備蓄(2〜3日分)
- ラジオ・電池・ライトの準備
- ヘルメット・靴の準備
- 耐震等級・築年・耐震診断の確認
- 避難所・避難経路・集合場所・連絡方法の家族間合意
【企業向けチェックリスト】
- 安否確認手段の複数確保
- 初動時の連絡体制・指揮系統の明確化
- 重要業務の継続手順(代替拠点・在宅勤務・優先順位)
- 建物・設備の耐震確認・転倒防止対策
- 従業員分の備蓄と定期点検
まとめ
直下型地震は、生活圏の直下で発生し、局地的に甚大な被害をもたらす地震です。
震源が浅いため揺れが非常に大きくなりやすく、緊急地震速報から揺れまでの時間が短いことが特徴です。
海溝型地震と比較して、建物倒壊や家具転倒による被害が中心となるため、事前の家具固定や建物の耐震確認は命を守るために極めて重要です。
日本全国どこでも発生する可能性があるため、常にリスクを想定した備えが求められます。
企業においては、従業員の安否確認とBCP(事業継続計画)の策定・運用が防災対策の要となります。
直下型地震のように予兆なく発生する災害に備えるためには、平時からの準備と訓練が欠かせません。
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