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【トラブル防止】是正工事とは?発生原因や対応手順、対策を解説

2026/05/18

建築

建設工事において、完成した建物が契約内容と異なる場合や、施工中に不具合が発見されるケースは珍しくありません。
このような事態に対応するために必要なのが「是正工事」です。
是正工事とは、契約書や設計図書との相違、あるいは建築基準法などの法令違反を修正し、本来あるべき状態に戻すための工事を指します。

施工管理担当者や現場監督にとって、是正工事への適切な対応は品質管理における重要なポイントです。
本記事では、是正工事の定義から発生原因、具体的な対応手順、再発防止策までを体系的に解説します。
トラブルを未然に防ぎ、円滑な現場運営を実現するための実務知識を整理しましょう。

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是正工事の基本的な考え方

是正工事を正しく理解するには、定義と法的背景を把握することが重要です。
是正工事は単なる補修作業ではなく、契約適合性や法令適合性を回復するための工事であり、施工会社には適切な対応が求められます。
ここでは、是正工事の定義から契約不適合責任、法令違反との関係性まで、実務に必要な基礎知識を解説します。

是正工事の定義と目的

是正工事とは、工事中または完成後に発見された不具合・欠陥・施工ミスを修正し、契約内容や設計図書に適合した状態に戻すための工事です。
補修工事ややり直し工事と呼ばれることもあります。

是正工事の本質は、契約書・設計図書・仕様書に定められた内容と実際の施工結果との乖離を解消することにあります。
施主は契約に基づき、適合する施工を施工会社に求める権利を持っています。
そのため、是正工事は施主の主観的な不満への対応ではなく、客観的な契約内容との一致・不一致に基づいて判断されます。

契約不適合責任との関係

是正工事は、民法で定められた契約不適合責任と密接に関連しています。
契約不適合責任とは、引き渡された目的物が契約内容に適合しない場合に、売主や請負人が負う責任のことです。

建設工事においては、指定された材料と異なるものを使用した場合、寸法や仕様が契約と異なる場合、仕上げが契約内容と相違する場合などが契約不適合に該当します。
このような場合、施主は施工会社に対して修補請求(是正工事の要求)、損害賠償請求、さらには契約解除を求めることが可能です。

法令違反と是正工事の関連性

是正工事には、契約不適合への対応だけでなく、建築基準法や消防法などの法令違反を修正する目的も含まれます。
法令違反の場合は、契約書の記載内容にかかわらず是正が必要となります。

建設業法は建設工事の請負に関する基本法であり、適切な施工や建設業の健全な発展を目的としています。
この法律を基盤として、建築基準法、消防法、都市計画法、各地域の条例など、複数の法令が建設工事に適用されます。
これらの法令に違反した施工が行われた場合、是正工事によって法令適合状態に戻すことが求められます。

是正工事はどのような場合に必要か

是正工事が必要となるケースは、大きく分けて「契約内容との相違による場合」と「法令違反による場合」の2種類があります。
それぞれのケースで対応方法や責任の所在が異なるため、発生パターンを正確に把握しておくことが重要です。
具体的な事例を通じて、是正工事が求められる状況とその判断基準を理解しましょう。

契約内容・設計図書と異なる施工がされた場合

完成した建築物が、契約書・設計図書・仕様書と食い違っている場合、契約不適合として是正工事の対象となります。
軽微な相違から重大な欠陥まで幅広いケースが該当します。

具体的には、外壁や内装の色・仕上げ材が指定と異なる場合、部屋の寸法や構造が設計図書と相違している場合、設備の仕様が契約内容と違う場合などが挙げられます。
これらの問題が発見された場合、施主は是正工事の要求に加え、損害賠償請求や契約解除を検討することもあります。
判断基準はあくまで契約・設計図書との一致であり、施主の主観によって決まるものではありません。

建築基準法・消防法などに違反している場合

建築物が建築基準法や消防法などの法令に適合していない場合、契約書の内容にかかわらず是正工事が必要となることがあります。
法令違反は安全性に直結するため、迅速な対応が求められます。

主な違反例としては、建ぺい率や容積率の超過、構造基準を満たしていない施工、無許可での増改築、防火規制違反、接道義務違反、完了検査の未実施などが挙げられます。
これらの違反は、周辺環境への悪影響や災害時の危険増大につながり、行政から是正指導や使用制限を受ける可能性があります。

違反建築物とみなされるケース

違反建築物とは、建築基準法や消防法などの関連法規に違反して建てられた建築物を指し、利用者の安全確保の観点から是正が求められます。

具体例として、10㎡を超える増築なのに確認申請を出していないケース、増築により建ぺい率・容積率がオーバーしているケース、延焼のおそれがある区域にもかかわらず防火性能が不足しているケースなどがあります。
また、リフォームで内装制限に違反した場合や、採光基準を満たしていない建物も違反建築物に該当します。
これらは建築基準法違反だけでなく、都市計画法違反なども含まれます。

是正工事の実務での具体的な手順を解説

是正工事を適切に進めるためには、体系的な対応手順を理解しておくことが不可欠です。
初動対応から完了報告まで、各段階で押さえるべきポイントを明確にすることで、トラブルの拡大を防ぎ、円滑な是正工事の実施につながります。
ここでは、実務で活用できる具体的なフローを段階ごとに解説します。

指摘箇所の確認と初動対応

是正工事の対応は、施主からの指摘内容を正確に把握し、問題箇所を現地で確認することから始まります。
初動の迅速さと誠実さが、その後の対応を左右します。

まず、施主の指摘内容を詳細に聞き取り、問題箇所の現地確認を行います。
差異や不一致の程度を客観的に確認し、記録を残すことが重要です。
軽微な指摘であっても軽視せず、誠実に対応することがトラブル拡大を防ぐポイントです。
不誠実な対応は、施主との信頼関係を損ない、問題を複雑化させる要因となります。

是正工事の必要性を判断する

是正工事の必要性は、契約書・設計図書・仕様書と現物を照合し、契約不適合に該当するかどうかを基準に判断します。
施主の主観ではなく、客観的な基準に基づく判断が求められます。

契約どおりに施工されている場合、是正工事は必須ではありません。
ただしその場合でも、施主には丁寧な説明を行い、理解を得ることが必要です。
一方、契約と異なる施工が確認された場合は是正工事が必要となり、スケジュールや費用負担について施主と協議を進めます。
判断に迷う場合は、契約内容を再確認し、必要に応じて専門家の意見を求めることも検討しましょう。

原因追究と再発防止策の検討

是正工事は、単なる修正作業ではなく、品質管理上の問題を洗い出す機会として捉えることが重要です。
発生原因を特定し、再発防止につなげましょう。

是正工事の背景には、施工品質のばらつき、社内での情報共有不足、完成イメージの共有不足、現場管理の属人化などが潜んでいることが多くあります。
修正して終わりにするのではなく、なぜ問題が発生したのかを分析し、今後の施工プロセスに反映させることで、同様の問題の再発を防止できます。

是正計画の立案から完了報告まで

是正工事を円滑に進めるためには、是正計画を明確にし、施主の承認を得てから着手することが基本です。
完了後は文書で記録を残すことも忘れないようにしましょう。

是正計画では、対象箇所、是正方法、工程・スケジュール、安全対策、費用負担、完了確認方法を明確にします。
計画書の提出が遅れると是正勧告が出される場合もあるため、スピードと記録性の両立が重要です。
基本フローとしては、是正が必要と判断したら施主に説明し、是正計画の承認を得ます。
その後、是正工事を実施し、完了後に最終確認を行い、文書で記録を残して完了となります。

是正工事の記録管理や進捗共有には、デジタルツールの活用が効果的です。
PRODOUGU」を使えば、現場写真や図面をクラウド上でリアルタイムに共有でき、是正箇所の記録から完了確認までの一連の流れを効率化できます。

是正工事の注意点を整理

是正工事において、費用負担の問題は施工会社と施主の間でトラブルになりやすいポイントです。
すべての要求に応じる必要があるのか、どのような場合に無償対応となるのかを正しく理解しておくことで、適切な対応と交渉が可能になります。
費用負担に関する原則と例外を整理し、実務での判断に役立てましょう。

すべての要求に応じる必要はない

施主から「やり直してほしい」と要求された場合でも、契約内容どおりに施工されている場合は必ずしもすべてに応じる必要はありません。
判断基準は契約内容との相違の有無と法令違反の有無です。

施主の主観的な要望に対しては、契約内容を根拠に丁寧に説明することが重要です。
要望に応じる場合でも、内容によっては追加費用について交渉できるケースがあります。
一方で、建築基準法違反などの法令違反がある場合は、契約内容にかかわらず、是正対応が求められることがあります。
この点は明確に区別して対応する必要があります。

原則として無償対応となるケース

契約と異なる施工や法令違反の施工については、原則として施工会社が是正工事の責任を負うと考えられます。
現場の管理・指揮を担う施工会社が責任主体とされるのが一般的です。

無償対応となる具体的なケースとしては、設計図書と異なる材料を使用した場合、仕様書で定められた品質基準を満たしていない場合、建築基準法や消防法に違反している場合などが挙げられます。
これらの場合、施工会社は自社の費用負担で是正工事を行うケースが多く見られます。

協力会社との費用負担の考え方

協力会社の明白な施工ミスが原因で是正工事が必要となった場合、協力会社に対して無償でのやり直しや必要費用の負担を求めることが検討されます。

ただし、協力会社との費用負担の交渉においては、契約書での取り決めや責任範囲の明確化が前提となります。
日頃から協力会社との契約内容を明確にし、責任分界点を定めておくことが重要です。
また、トラブルを防ぐためには、施工前の打ち合わせで品質基準や施工方法について認識を合わせておくことも効果的です。

是正工事はトラブル防止の観点から何を整備すべきか

是正工事を減らすためには、発生後の対応だけでなく、発生前の予防に力を入れることが重要です。
書面による契約管理、品質管理・検査体制の整備、情報共有の仕組みづくりなど、日常的な取り組みが是正工事の発生リスクを低減します。
ここでは、トラブル防止のために整備すべき具体的な対策を解説します。

書面による契約と記録の徹底

是正工事では契約変更が必要になることがあり、口頭合意だけでは後で食い違いが生じやすいため、書面での契約と記録の徹底が不可欠です。

明確にすべき内容としては、工事内容、施工範囲、品質基準、変更内容、費用負担、工期などが挙げられます。
また、契約書、設計図書、仕様書に加え、打ち合わせ記録、是正指示内容、完了確認書類なども適切に記録・保管しておくことが重要です。
「言った・言わない」のトラブルを防ぐことが、是正工事に関する紛争を避ける最も効果的な方法の一つといえます。

品質管理・検査体制の強化

不具合の早期発見と手戻り防止のために、各工程での品質管理と検査体制を強化することが重要です。
これにより契約トラブルの予防にもつながります。

具体的な取り組みとしては、各工程での中間検査の実施、図面・仕様書の確認徹底、材料受け入れチェック、作業中検査などがあります。
また、協力会社との品質情報共有や工程共有を徹底することで、認識のずれによる施工ミスを防止できます。
品質管理を強化することで、是正工事の発生自体を減らすことが期待できます。

情報共有の仕組みづくり

是正工事の多くは、現場でのミス単体ではなく、管理体制や情報共有の不備から発生しています。
組織的な情報共有の仕組みを構築することが、再発防止の鍵となります。

施工品質のばらつき、図面・仕様理解不足、完成イメージのすり合わせ不足、管理体制の属人化などは、情報共有の仕組みが不十分なために起こりやすい問題です。
デジタルツールを活用して図面や施工記録を一元管理し、関係者全員がリアルタイムで情報にアクセスできる環境を整えることで、これらの問題を大幅に軽減できます。

情報共有の効率化には、施工管理アプリの活用が効果的です。
PRODOUGU」では、クラウドを通じて図面や写真データをリアルタイムに共有でき、現場と事務所間の情報伝達をスムーズにします。
検査オプションを活用すれば、配筋検査や仕上検査の結果も帳票化でき、品質管理体制の強化に役立ちます。

まとめ

是正工事とは、不具合や施工ミス、法令違反を修正し、契約適合・法令適合の状態に戻す工事です。
発生原因は単なるミスだけでなく、管理体制や情報共有不足にあることが多く、組織的な取り組みが求められます。

是正工事を要求された際は、指摘箇所の確認、必要性の判断、原因究明、計画立案、実施・完了記録の順で対応するのが基本です。
契約不適合や法令違反が確認された場合には、原則として無償対応となるケースが多く、客観的な基準に照らして判断することが重要です。
再発防止には、書面による契約・記録の徹底、品質管理・検査体制の整備、情報共有の仕組みづくりなどが有効とされます。

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