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【必見】訪問介護の災害時対応マニュアル|作成手順と成功のポイント

2026/10/15

訪問介護は、利用者の自宅を一件ずつ訪れてサービスを届ける業態です。
災害が起きたとき、職員は事業所ではなく、利用者宅を訪問中か、移動中である可能性があります。
だからこそ、通常の防災計画とは別に、訪問介護ならではの想定を盛り込んだマニュアルが必要になります。
本記事では、訪問介護の災害時対応マニュアルに盛り込む内容と、作成の手順、機能させるためのポイントを解説します。

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訪問介護の災害時対応マニュアルとは

訪問介護の災害時対応マニュアルは、災害が起きたときに誰が何をするかを定めた手順書です。
国のガイドラインでは、介護施設・事業所に共通する事項と、訪問サービスに固有の事項を組み合わせて作成する考え方が示されています。

業務継続計画との関係

災害時対応マニュアルは、業務継続計画(BCP)と切り離せない関係にあります。
BCPは、災害時にも優先して続ける業務と、その実施体制を定める計画です。
マニュアルは、その計画を現場で動かすための具体的な手順を示すものと位置づけられます。
両者を別々に作るのではなく、一体的に整備することが実務的です。

訪問介護ならではの難しさ

訪問介護の災害対応には、施設系サービスとは異なる難しさがあります。
職員が事業所に集まっているとは限らず、利用者もそれぞれの自宅にいるため、状況の把握に時間がかかります。
訪問先までの道路が通行止めになれば、サービスを届けること自体が難しくなります。
職員と利用者が分散している前提で、連絡と確認の手順を決めておく必要があります。

作成が求められる背景

介護サービス事業者には、感染症や災害の発生時の業務継続に向けて、計画の策定、研修、訓練・シミュレーションの実施などが義務付けられています。
作成そのものが目的ではなく、実施と見直しまで含めて求められている点に注意が必要です。
厚生労働省は、自然災害BCPのガイドラインやひな形、訪問系サービスの作成支援動画を公開しています。
これらを出発点にすると、ゼロから作るより負担を減らせます。

厚生労働省は、介護施設・事業所における自然災害発生時の業務継続ガイドラインや、業務継続計画(BCP)自然災害編のひな形、訪問系サービスの作成支援に関する研修資料・動画を公開しています。

出典: 厚生労働省「介護施設・事業所における業務継続計画(BCP)作成支援に関する研修」

災害時対応マニュアルに盛り込む内容

訪問介護のマニュアルでは、共通の項目に加えて、訪問サービスに固有の場面を具体的に想定します。
特に押さえておきたい4点を確認しましょう。

訪問中・移動中の職員の対応

発災時に職員が利用者宅を訪問中、または移動中である場合の対応を定めます。
訪問中に地震や水害が発生した場合の安全確保、利用者と職員の安否確認の方法を決めておきましょう。
訪問を続けるか、中断して避難するかの判断基準も必要です。
移動中に被災した場合の連絡方法や、道路の寸断によって移動できない場合の対応も記載します。

利用者の安否確認と優先順位

すべての利用者に通常どおり訪問できない状況を想定し、優先順位を事前に決めておきます。
独居か、同居家族がいるか、医療機器を使用しているか、服薬管理が必要かといった情報を利用者台帳で確認できるようにしておくことが大切です。
食事や水分、排泄に介助が必要かどうかも、優先度を左右する要素です。
自宅の浸水や土砂災害のリスク、避難行動要支援者に該当するかどうかも、あわせて整理しておきます。

サービスの休止・縮小の基準

台風や大雨、地震などでは、職員の安全確保を優先し、訪問を休止または縮小する判断が必要になります。
警報や避難情報が発令された場合、道路や公共交通機関が危険・不通となった場合など、判断の条件を具体的に定めましょう。
事業所または利用者宅が浸水や倒壊のおそれがある場合も基準に含めます。
休止や縮小を決めたときは、居宅介護支援事業所、利用者、家族への情報共有を徹底してください。

居宅介護支援事業所との連携

利用者の優先順位や代替サービスの判断は、訪問介護事業所だけで完結しません。
誰が安否確認を行うか、サービスを休止・縮小する判断を誰がするかを、居宅介護支援事業所と取り決めておきましょう。
長期間の休止が見込まれる場合は、他の訪問介護事業所への変更を検討する必要があります。
ケアマネジャーへの報告方法や、避難先でのサービス提供の調整方法もあらかじめ決めておいたほうがよいでしょう。

訪問サービスについては、訪問中または移動中の職員を想定した支援手順をあらかじめ検討すること、利用者や関係者の連絡先を複数把握し複数の連絡手段を準備すること、甚大な被害が予想される場合のサービス休止・縮小基準を定めることが示されています。

出典: 厚生労働省「介護施設・事業所における自然災害発生時の業務継続ガイドライン」

利用者と職員の安否を短時間で把握できれば、その後の支援の組み立てが変わります。
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災害時対応マニュアルの作成手順

マニュアルは、リスクの確認から始めて、業務の優先順位、体制の順に組み立てていきます。
手順を追って整理することをおすすめします。

地域と事業所のリスクを確認する

まず、事業所が立地する地域のリスクを確認します。
地震、津波、洪水や内水氾濫、土砂災害、台風や強風、大雪、長時間の停電、通信障害、道路の寸断などが想定されます。
自治体のハザードマップや避難所の位置、通行止めになりやすい道路を調べておきましょう。
利用者宅の周辺リスクもあわせて確認しておくと、訪問可否の判断に役立ちます。

継続する業務を決める

次に、災害時にも優先して続ける業務を決めます。
まず利用者と職員の生命と安全の確保、次に利用者の安否確認、続いて服薬や食事、水分、排泄など生命維持に関わる支援という順序が基本です。
医療・介護関係者との連絡、必要最小限の訪問介護の継続、通常業務への復旧と続きます。
優先順位を決めておけば、人員が足りないときに何を残すかを迷わず判断できます。

職員不足を前提に代替体制を決める

災害時は、出勤できない職員が増えることを前提に考えます。
管理者不在時の代行者、サービス提供責任者不在時の代行者を決めておくと安心です。
職員の応援要請先や、法人内の他事業所との応援体制、他法人・他事業所との連携も整理します。
訪問件数を減らす場合の判断基準と、職員の安全確保を優先した勤務交代のルールも必要です。

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マニュアルを機能させるためのポイント

作ったマニュアルが現場で使えなければ意味がありません。
運用の段階で押さえておきたい3点を確認します。

連絡手段を複数用意する

災害時は、電話がつながりにくくなります。
利用者、家族、職員、居宅介護支援事業所、行政それぞれについて、複数の連絡先と連絡手段を整理しておきましょう。
固定電話、携帯電話、SMS、電子メール、災害用伝言ダイヤル、Web171などを組み合わせます。
事業所の連絡網や、法人本部・他事業所の連絡先もあわせて一覧にしておくと安心です。

避難先でのサービス提供を想定する

利用者が自宅から避難所や親族宅、福祉避難所へ移動する場合があります。
地域の避難所と福祉避難所の位置、避難経路を確認しておくことが大切です。
避難先でサービス提供が可能か、利用者情報をどう共有するかを決めておく必要があります。
服薬や排泄、食事の継続支援、避難先までの移動支援の可否も、あらかじめ整理しておきましょう。

訓練と見直しを繰り返す

マニュアルは、作成して終わりではありません。
実際に機能するかを訓練で確かめ、気づいた点を反映して見直します。
利用者安否確認一覧、職員安否確認一覧、緊急連絡網、優先訪問リストなどの様式を用意しておくと、訓練でも実災害でも使いやすくなります。
訓練の記録と改訂の履歴を残しておくと、次の見直しがスムーズです。

まとめ

訪問介護の災害時対応マニュアルは、国のガイドラインの共通事項に、訪問サービス固有の事項を組み合わせて作成します。
訪問中・移動中の職員の対応、利用者の安否確認と優先順位、サービスの休止・縮小の基準、居宅介護支援事業所との連携が要点です。
計画の策定だけでなく、研修と訓練の実施も求められています。

発災時に職員と利用者の安否をいち早く確認できるかどうかが、その後の支援の質を左右します。
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