サイト内検索
建設費高騰はいつまで続く?原因や今後の見通し・企業ができる対策を解説

建設費高騰はいつまで続く?原因や今後の見通し・企業ができる対策を解説

2026/02/26

建築

建設費高騰が続く中、建設業界では利益確保や事業継続に影響が出ています。
労務コストと資材コストの両面から上昇圧力がかかり、多くの企業が対応を迫られているのが現状です。

本記事では、建設費高騰の現状と原因を解説し、今後の見通しや企業が取り組むべき具体的な対策を紹介します。
建設費の上昇要因を正しく理解し、適切な対策を講じることで、経営環境を乗り越えるためのヒントとして活用してください。

建設現場では、写真整理や図面確認などの"ちょっとした作業"の積み重ねが、業務の大きな負担や残業につながります。こうした課題を解決し、現場の作業効率を高めるのが施工管理アプリ「PRODOUGU」です。
導入メリットや活用事例をまとめた資料を無料でご用意しています。ぜひご覧ください。

手戻りゼロ・残業30%削減!

建設費高騰の現状

建設費高騰は一時的な現象ではなく、2013年頃から継続している構造的な問題です。
建設費は労務コストと資材コストで構成されており、それぞれがコスト上昇の要因になっています。

近年は、復興需要や国際的な資材不足(ウッドショック)などの要因が重なり、建設費指数は2015年を100とした場合、2022年には120を超える水準まで上昇しました。
まずは建設費高騰の実態を、具体的な数値とともに確認していきましょう。

建設費指数から見る高騰の実態

建設費指数は2015年平均を100とした場合、2022年には110を超え、約10%以上上昇したとされています。

出典:一般社団法人建設物価調査会「建設物価建築費指数【2026年1月分】」

この上昇傾向は2013年頃から始まり、2020年には新型コロナウイルスの影響で一時的に落ち着いたものの、2021年以降は再び急上昇しました。
背景には、震災復興需要や東京オリンピック関連の建設ラッシュ、2021年後半のウッドショックなど、複数の要因が重なっています。

建設投資額を見ると、2023年度は約71兆円、2024年度見込みでは73兆円を超える規模に達しています。
市場規模が拡大する一方でコストも上昇しており、利益確保が難しい構造が続いていると考えられます。

出典:国土交通省「令和6年度(2024年度) 建設投資見通し 概要」

労務コストの上昇状況

公共工事設計労務単価は2021年から2024年にかけて約15%上昇しており、労務コストは継続的な上昇傾向にあります。

建設費全体に占める労務費の比率を30%と仮定した場合、15%の単価上昇は建設費全体を約4.5%押し上げる要因となります。
労務コストの上昇は、後述する人手不足や働き方改革といった構造問題に直結しており、短期間での解消は容易ではありません。

また、社会保険加入の徹底や法定福利費の適正化により、間接的な人件費も増加しています。
これらの要因により、労務コストは今後も上昇圧力を受け続けると予測されます。

資材コストの上昇状況

資材コストは2021年度平均から2024年3月にかけて約18%上昇しており、労務費よりも急激に推移しています。

建設費全体に占める材料費の比率を60%と仮定した場合、18%の上昇は建設費全体で約10%の上昇要因となります。
資材コストは国際情勢や為替、物流コストの影響を強く受けるため、労務費と比較して変動幅が大きいのが特徴です。

特に鉄鋼や木材、セメントなどの主要資材は、世界的な需要増加やサプライチェーンの混乱により価格が高騰しました。
円安の進行も輸入資材の価格上昇に拍車をかけており、資材コストの高止まりは当面続く見通しです。

建設費高騰を引き起こす労務コスト上昇の原因

労務コストの上昇には、建設業界が抱える構造的な課題が深く関わっています。
人手不足の深刻化、働き方改革の推進、法定福利費の適正化など、複数の要因が労務費を押し上げているのが現状です。

特に「2024年問題」による時間外労働の上限規制適用は、業界に大きな変革を迫っています。
ここでは、労務コスト上昇の主な原因を整理します。

深刻化する人手不足と高齢化

建設業界では若年入職者の減少と高齢化により、慢性的な人手不足が続いています。

建設業就業者の高齢化率は他産業より高く、熟練技能者の退職が進む一方で若手人材が不足しています。
人材確保のための賃金の引き上げは避けられず、これが労務費上昇に直結しています。

さらに、人手不足による工期延長は間接費の増加を招きます。
管理費や仮設費などの固定費が工期に比例して増加するため、人手不足は直接費・間接費の両面から建設コストを押し上げる要因となっているのです。

働き方改革と2024年問題・2025年問題

2024年4月からの時間外労働上限規制により、従来の残業依存体制からの脱却が求められています

2024年問題にともなう労働時間短縮と休日確保の義務化により、同一工事に必要な人員数が増加しています。
これにより人員確保コストが増大し、管理費も上昇する傾向にあります。

また、2025年問題として、団塊世代の大量引退による熟練技能者の減少が懸念されています。
労働環境改善への要求も高まっており、単価上昇と工期長期化という二重の影響が生じている状況です。

法定福利費の適正化による負担増

社会保険加入の徹底と法定福利費の内訳明示により、コスト構造が適正化される一方で支出が増加しています。

建設業界では長年、社会保険未加入の事業者や労働者が存在していましたが、国土交通省の指導により加入徹底が進められてきました。
元請責任の強化もあり、下請事業者を含めた適正な保険加入が求められるようになっています。

この結果、直接人件費に加えて社会保険料などの間接コストも上昇し、労務費全体を押し上げる要因となっています。
業界の持続可能性には不可欠な「健全化」ですが、短期的にはコスト増として表れています。

建設費高騰を加速させる資材コスト上昇の原因

資材コストの上昇は国際的な情勢変化が大きく影響しています。
輸送コストの上昇、世界的な建設需要の拡大、供給網の混乱、円安などが複合的に作用しています。

さらに2025年からは省エネ基準適合が義務化され、高性能資材の使用が求められることで追加的なコスト増加が見込まれます。
ここでは、資材コスト上昇の主な原因を解説します。

輸送コストと世界的な建設需要の拡大

原油価格の影響で輸送コストが上昇し、資材の調達価格を押し上げています。
燃料費の上昇は、国内での資材輸送だけでなく、海外からの輸入資材にも影響を与えています。

また、アジア諸国などの建設需要の急拡大により、鉄鋼や木材、セメントなどの主要資材が国際市場で奪い合いの状態となっており、日本国内の価格にも影響を及ぼしています。

コロナ禍・ウクライナ問題・円安の影響

パンデミックや国際紛争によるサプライチェーンの混乱が、資材価格の高止まりを招いています。

コンテナ不足や物流の停滞により、輸入資材の調達が困難となり、特に2021年には木材価格が急騰するウッドショックが発生しました。
この影響は現在も完全には解消されておらず、資材価格の高止まり要因となっています。

2022年に始まったウクライナ問題は、エネルギー価格の上昇と鉄鋼・木材の供給への打撃をもたらしました。
円安の進行も輸入資材価格の上昇に拍車をかけ、電気代や燃料代の高騰を通じて加工・輸送工程全体のコスト増につながっています。
これらの国際情勢の変化は、建設資材価格に複合的な影響を与え続けています。

2025年省エネ基準適合義務化の影響

2025年からの省エネ基準適合義務化により、高性能な断熱材や設備の使用が一般化し、資材コストの上昇が見込まれます。

省エネ基準への適合には高性能資材が不可欠であり、材料費の上昇は避けられません。
また、省エネ計算や審査手続きの増加による事務コストの増加、専門技術を要する施工品質の確保など、環境施策にともなう新たなコスト要因として認識が必要です。

こうした建設費高騰への対応として、業務効率化による生産性向上が重要な鍵となります。
施工管理アプリ「PRODOUGU」は、現場写真管理や図面管理、クラウドによるリアルタイムな情報共有を実現し、作業ロスの解消に貢献します。

建設現場では、写真整理や図面確認などの"ちょっとした作業"の積み重ねが、業務の大きな負担や残業につながります。こうした課題を解決し、現場の作業効率を高めるのが施工管理アプリ「PRODOUGU」です。
導入メリットや活用事例をまとめた資料を無料でご用意しています。ぜひご覧ください。

手戻りゼロ・残業30%削減!

建設費高騰はいつまで続くのか?今後の見通し

建設費高騰がいつまで続くのかは、多くの事業者にとって重要な関心事です。
結論として、短期的に建設費が大幅に下落する可能性は低く、高止まりが続くと予想されます。

ただし、急激な高騰が落ち着く兆しもあり、状況に応じた対策が重要です。
ここでは、短期的・中長期的な観点から今後の見通しを解説します。

短期的な見通しと高止まりの可能性

短期的には建設費の大幅な下落は見込めず、現在の高水準が維持される「高止まり状態」が続く可能性が高いと考えられます。

円安などの外部要因については、状況改善により資材価格の上昇圧力が緩和される可能性もあります。
しかし、人手不足や働き方改革の影響による労務費上昇は構造的な問題であり、短期間での解消は困難です。

建設需要自体は堅調に推移しており、2023年度の建設投資額は70兆円を超える見込みです。
需要が底堅い状況ではコスト上昇分を吸収しにくい構造が続くため、建設費の高止まりは避けられない見通しとなっています。

中長期的な構造問題と業界への影響

中長期的には労働力不足が継続し、労務費を中心とした上昇圧力が建設費の主要因となると予測されます。

熟練技能者の引退は、技術継承だけでなく、労働力確保のためのコスト増加という形で建設費に影響を与えます。
若年入職者の確保競争が激化すれば、賃金水準のさらなる上昇も想定されます。

建設費高騰が業界に与える影響として、利益率の低下、価格競争の激化、中小事業者の経営圧迫などが挙げられます。
販売価格への転嫁が進めば需要減少リスクも生じ、開発計画の見直しや延期といった動きも出てくる可能性があります。
業界全体が「体力消耗構造」に陥るリスクを認識し、対策を講じる必要があるのです。

建設費高騰に対応するために企業ができる対策

建設費高騰が構造的な問題である以上、企業には能動的な対策が求められます。
特に、業務効率化とDX推進による生産性向上、そして適正な価格転嫁と経営体制の見直しが重要です。

限られた資源で成果を上げるため、従来の業務プロセスを見直し、デジタル技術を活用した効率化を進めることが不可欠です。
ここでは、企業が取り組むべき具体的な対策を紹介します。

業務効率化・DX推進による生産性向上

施工管理システムの導入やペーパーレス化により、生産性を向上させ、労務費の抑制と管理工数の削減が期待できます。

勤怠や原価、工程管理のデジタル化は、人的ミスの削減と効率化に寄与します。
また、クラウドによるリアルタイムな情報共有は、現場と事務所のコミュニケーションロスを解消し、意思決定を迅速化します。

現場写真や図面のデジタル管理は、建設DXの第一歩として多くの企業が取り組んでいる施策です。
クラウドを活用したリアルタイムな情報共有により、複数の関係者が同時に最新情報にアクセスでき、確認作業や手戻りの削減に効果を発揮します。

適正な価格転嫁と経営体制の見直し

コスト上昇分を適正に価格転嫁することは、経営の持続可能性を維持するために不可欠です。

発注者との交渉では、高騰の背景を明確に説明し、適正な契約金額での受注を目指しましょう。
また、自社の経営体制を見直し、収益構造の改善を図ることも必要です。
不採算案件の見極め、協力会社との関係強化、人材育成への投資など、中長期的な視点での経営判断が求められます。
建設費高騰という外部環境の変化に対応しながら、企業価値を高めていくための戦略的な取り組みが重要となるのです。

まとめ

建設費高騰は、人手不足や働き方改革、国際情勢などが絡み合った構造的な課題です。
労務コストと資材コストの両面から上昇圧力がかかり、短期的な大幅下落は見込めない状況が続いています。

この環境を乗り越えるには、業務効率化とDX推進による生産性向上や適正な価格転嫁、経営体制の見直しといった能動的な対策が不可欠です。
建設費高騰の原因と今後の見通しを正しく理解し、自社に適した対策を講じていくことが求められます。

KENTEM(株式会社建設システム)は、建設業界のDX推進を支援する各種ソリューションを提供しています。
施工管理アプリ「PRODOUGU」は、現場の業務効率化を実現し、建設費高騰時代における生産性向上に貢献します。
ぜひ詳細をご確認ください。

建設現場では、写真整理や図面確認などの"ちょっとした作業"の積み重ねが、業務の大きな負担や残業につながります。こうした課題を解決し、現場の作業効率を高めるのが施工管理アプリ「PRODOUGU」です。
導入メリットや活用事例をまとめた資料を無料でご用意しています。ぜひご覧ください。

手戻りゼロ・残業30%削減!

PRODOUGUに関する
無料相談(最大90分)

建築業向け施工管理アプリ「PRODOUGU」にご興味をお持ちいただいた方は、お気軽にお申し込みください。
業務効率化に関するご相談はもちろん、ご希望がございましたら「PRODOUGU」の機能をご覧いただくこともできます。

×
建築業向け施工管理アプリ PRODOUGUの特設サイトを見る
建築業向け施工管理アプリ PRODOUGU

PRODOUGUを活用して建設現場の写真管理と図面管理の課題を解決して、スマートな働き方に変えていきませんか? 特設サイトを見る