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施工計画書とは?施工要領書との違いや具体的な作り方、作成時のポイントを解説

2024/05/07

建築

建築や土木工事を進めるときに工事が始まる前に提出すべき書類は、施工計画書です。
施工計画書は工事の進め方や安全管理、スケジュールなどを具体的に示し、工事の成功を確実なものにするための重要な指示書として機能しています。
しかし多くの関係者が関わる大規模な工事になると、施工計画書の作成や提出が複雑化して記載項目がわからなくなる人もいるかもしれません。
今回は、施工計画書の概要や作成手順、よくある質問までを分かりやすく解説します。
施工管理として働く人で、施工計画書の作成に悩んでいる人はぜひ参考にしてください。

施工計画書とは

施工計画書とは、建設工事の具体的な実施計画や内容を文書にまとめたものです。
具体的な工程やスケジュール、必要なリソースなどが記載されており、工事の円滑な進行や安全性を確保するために重要な文書です。

ここからは、施工計画書について以下の2つを解説します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

施工計画書が必要な理由

施工計画書は、工事内容を明確にして施工をスムーズに進めるために必要な書類です。
施工計画書が必要な理由は、法律により施工計画書の作成と提出が指示されているからです。

建設業法 第二十六条の三
主任技術者及び監理技術者は、工事現場における建設工事を適正に実施するため、該当建設工事の施工計画の作成、工程管理、品質管理その他技術上の管理及び該当建設工事の施工に従事する者の技術上の指導監督の職務を誠実に行わなければならない。

引用:適正な施工のための技術者の役割等の明確化

施工計画書を作成する目的は3つあります。

  • 工事で利用する資材や機械を細かく確認することで不正を防ぐ
  • 工事契約金額を確定して不当な下請けを防ぐ
  • 成果物の品質を確保する

事前に情報を固めておくことで発注者と請負業者の間でもトラブルを減らすことができ、スムーズな工事を進められるでしょう。

施工計画書と施工要領書との違い

施工計画書と似た言葉に施工要領書というものがあります。
施工計画書と施工要領書の違いは以下のとおりです。

施工計画書 施工要領書
目的 全体の工事計画を示し、工事の進行を管理するため 具体的な施工方法や手順を詳細に示し、作業員が実際の作業をスムーズに行うため
内容 工事工程
予算
使用する資材・機械
安全管理計画
交通安全対策
環境管理計画など
工事工程
作業員の配置
使用機材
安全対策の具体的な実施方法など
作成者 元請け業者 下請け業者
提出先 発注者 元請け業者

施工要領書と施工計画書の大きな違いは、誰が作って誰に提出するかです。
施工計画書は、発注者と元請け業者の間で結ぶ契約内容を固めるために作成しますが、施工要領書は元請け業者と下請け業者の間で必要になる書類です。

必ずしも施工計画書とまったく同じでなければいけないなどのルールがないため、あくまでも工事をどう進めるべきかが分かるように書類を作成する必要があります。

施工計画書の提出手順を
4ステップで解説

施工計画書を作成、提出は以下の4つのステップで進めることが大切です。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

工事ごとに必要な書類の書式や必要項目を把握する

施工計画書を作成する際に必要な情報は以下のとおりです。

  • 工事概要
  • 工事工程表(各工程の期間・完了予定日)
  • 主要資材
  • 工事に使用される材料・機械の内容
  • 工事現場での安全対策・緊急時の対応策
  • 工事現場の環境対策
  • 工事現場周辺への交通の影響の対策
  • 施工計画書を監督職員に報告・承諾・協議するための手順
  • 書類申請などの手続き内容
  • 書類の提出期限

集めた情報を踏まえて実際に工事現場で確認したり、施工管理者に詳細を把握する必要もあるでしょう。
施工計画書を提出すれば、計画どおりに工事を進める必要があります。
実施する内容との差異が出ないように、細かい情報を踏まえて確定しておきましょう。

発注者と工事内容を確定する

工事の細かい内容が決まれば、発注者と内容のすり合わせを進めます。
施工計画書は発注者に提出する内容であるため、受注者と発注者の間で方針のズレがないかを確認する必要があります。
施工計画書を提出する前であれば、修正や調整もできるため、必ず確認作業を進めてください。

施工計画書の雛形を手に入れる

施工計画書に記載する内容が確定したら、施工計画書の作成に移ります。
発注者がすでに施工計画書の雛形を持っているのであれば、雛形に当てはめて書類を作成しましょう。
特定の雛形の指示がない場合は、ネット上に公開されている雛形を活用するのもおすすめです。

雛形の利用で注意するポイントは、雛形の内容に記載すべき項目が抜けていないかをチェックすることです。
抜け漏れがあれば追記することで補う必要がある点を忘れないようにしてください。

施工計画書の作成・確認

雛形の書式も決定したら、書類を作成しましょう。
必要に応じて書類や写真の添付も行います。

施工計画書の作成期間は、3週間~1ヶ月ほどで、工事開始の3週間前までには指定の役所に提出する必要があります。

工事のスタート時期を踏まえ、日時を逆算したうえで必要な調査や書類を進めていきましょう。

施工計画書に関するよくある質問

ここからは施工計画書に関するよくある質問に回答します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

施工計画書はいつまでに提出しなければいけないの?

施工計画書の提出期限は、提出する企業や自治体によって異なります。

たとえば三重県発注の建設工事の入札における施工計画書の提出期限は以下のとおりです。

工事着手日前又は施工方法が確定した時期

引用:三重県発注の建設工事の入札に参加される皆様へ

三重県の事例の場合、施工方法がまだ確定していない段階で準備工事に着手する事例があったことから内容が変更されていました。
準備工事が先に進む場合は施工計画書を提出し、施工方法が確定した段階で施工計画書の提出が必要になると記載がありました。

一般的には工事前までに提出が求められているため、施工計画書を作成する場合は提出先に確認しておくのがおすすめです。

施工計画書は誰が作らなければいけないの?

施工計画書を作成するのは、工事を請け負う建設会社です。
ただ、施工計画書を作成する前には工事現場の事前調査や工事内容を発注者と話し合って決める必要があります。
施工計画書は作成開始から完了までに数週間かかる可能性もあるため、事前に必要情報を把握しておくことが大切です。

施工計画書通りに施工できているかもチェックできる
管理ツールPRODOUGUにお任せ

施工計画書の作成におすすめのツールはPRODOUGUです。
PRODOUGUは、クラウドと連携した施工管理アプリです。
施工計画書を作成する段階で必要になる書類の共有や取り出し、実際の工事現場での図面への記入もタブレットやスマートフォン上で進められます。
書類の作成がクラウド機能によって効率化できるようになれば、施工計画書の作成もよりスムーズに進むでしょう。

PRODOUGUは施工計画書以外でも、実際に工事が始まった段階で施工管理者の情報共有や図面の確認にも活用できます。

建設業のDX化に伴い、多くの書類がデータで管理されるようになった背景も踏まえて、今の段階からクラウド管理を始めてみるのがおすすめです。

まとめ

今回は施工計画書について、書類の概要や作成手順、作成に関する質問を紹介しました。
施工計画書は請負業者と発注者との工事情報のすり合わせを行い、工事を計画的に進めるための指標となる書類です。

施工計画書は、事前の情報収集や、発注者との意見のすり合わせ、監督職員に報告・承諾・協議するための手順を確認する必要があります。

施工計画書を効率的に作りたい人はPRODOUGUを活用するのがおすすめです。
PRODOUGUを活用すればクラウド上に保存している書類の取り出しや、書類の添付を行いながら施工計画書を作成できます。
必要な書類や写真が一つの箇所にまとまっていることで管理もしやすいうえに、完成した書類を保管するのにも役立つでしょう。
PRODOUGUは施工計画書の作成以外にも、施工図や設計図の確認や工事作業中の情報共有、工事写真管理にも活用できます。

施工管理を効率化するためのツールの一つになるため、施工管理として働く人で、施工計画書の作成に悩んでいる人は、ぜひPRODOUGUの導入を検討してみてください。
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