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【建設業必見】工事完了報告書とは?|記入項目と作成ガイド

【建設業必見】工事完了報告書とは?|記入項目と作成ガイド

2025/08/08

建築

建設業において工事が完了した際に作成する「工事完了報告書」は、請負業者が元請けや発注者に対して工事の完了を正式に報告するための重要な文書です。
この報告書は契約通りに工事が完了したことを証明するだけでなく、発注側にとっては固定資産計上の証明書類として、また将来的なトラブル回避の証拠資料としても活用されます。
本記事では、工事完了報告書の基本的な概念から具体的な記入項目、作成方法まで詳しく解説します。
建設業に携わる方にとって必要な情報を網羅的にまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

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工事完了報告書とは

工事完了報告書は、工事の完了を正式に報告し、契約履行の証拠として機能する建設業界において不可欠な書類です。
この章では、工事完了報告書の基本的な概念から、その重要性、書式の特徴まで詳しく解説します。

工事完了報告書の定義と基本概念

工事完了報告書とは、建設業において請負業者が元請けや発注者に対して、契約に基づく工事が完了したことを正式に報告するための文書です。
この報告書には、工期、現場名、工事費用、担当者情報などの基本的な工事情報が記載されます。
報告書は単なる完了通知ではなく、工事が契約通りに実施され、品質基準を満たして完了したことを文書で証明する重要な役割を果たしています。

請負業者と発注者における重要性

工事完了報告書は、請負業者と発注者の双方にとって重要な意義を持ちます。
請負業者にとっては、契約義務の履行完了を証明し、追加費用が発生した場合の根拠資料としても活用できます。
発注者側においては、固定資産計上のための証明書類として使用され、将来的なトラブル発生時の証拠資料としても保管されます。
また、リフォームローンの審査など、金融機関への提出書類としても利用される場合があります。

書式の違いと記載内容の特徴

工事完了報告書の書式は、元請け企業や工事内容によって大きく異なります。
官公庁発注の工事では、自治体が指定する統一書式を使用することが一般的です。
民間工事の場合は、元請け企業が独自の書式を指定する場合もあれば、請負業者が市販の書式やExcelテンプレートを使用する場合もあります。
記載内容についても、基本項目は共通していますが、写真添付の有無や詳細項目については案件ごとに要求が異なることが特徴です。

工事完了報告書の目的と法的位置づけ

工事完了報告書は、請負業者と発注者の双方にとって異なる目的を持ちます。
また、法的な作成義務についても、工事の性質によって要件が変わります。
ここでは、それぞれの立場における目的と、法的要件について詳しく説明します。

請負側における報告書の意義

請負業者にとって工事完了報告書は、契約通りに工事が完了したことを正式に報告する重要な文書です。
この報告書により、契約義務の履行完了を明確に示すことができ、工事代金の請求根拠としても機能します。
さらに、工事過程で発生した追加工事や変更工事がある場合、その内容と費用を記録することで、追加費用の正当性を証明する資料としても活用できます。
将来的な保証対応やアフターサービスを提供する際の基準日を明確にする意味もあります。

発注側における活用目的

発注者側においては、工事完了報告書を複数の用途で活用します。
最も重要な用途の一つが、固定資産計上のための証明書類としての利用です。
会計処理では、工事完了日と工事費用を正確に記録する必要があり、この報告書がその根拠となります。
また、将来的にトラブルが発生した際の証拠資料として保管され、工事内容や完了日時を証明する重要な文書として機能します。
金融機関でのローン審査においても、リフォーム工事の実施を証明する書類として提出を求められる場合があります。

利用者 主な目的
請負側 契約通りに工事が完了したことの報告・追加費用等の証明資料
発注側 固定資産計上の証明書類・トラブル発生時の証拠・ローン審査の書類として活用

作成義務と法的要件

工事完了報告書の作成義務については、工事の性質によって異なります。
民間工事においては、原則として法的な提出義務はありません。
しかし、契約書で提出が義務付けられている場合は、契約上の義務として作成・提出する必要があります。
一方、官公庁発注の工事については、多くの場合で工事完了報告書の提出が義務付けられています。
各自治体や発注機関が指定する書式に従って作成し、指定された期限内に提出することが求められます。
義務がない場合でも、トラブル防止と証拠保全の観点から作成・提出することが強く推奨されます。

工事完了報告書の作成方法と書式選択

工事完了報告書を作成する際には、適切な書式を選択することが重要です。
主な作成方法として、市販の書式、元請け指定の書式、Excelテンプレートの3つの選択肢があります。
それぞれの特徴を理解し、工事の性質や要求に応じて最適な方法を選択することで、効率的な報告書作成が可能になります。

市販書式の特徴と適用場面

市販の工事完了報告書は、書店や文具店で手軽に購入できる便利な選択肢です。
標準的な記載項目が整理されており、建設業界で一般的に求められる情報を網羅している点が特徴です。
特に小規模な工事や、初めて工事完了報告書を作成する場合には、記載項目で迷うことなく作成できるメリットがあります。
ただし、内容のカスタマイズができないため、特殊な要求がある場合には対応が困難な場合があります。

元請け指定書式の活用方法

元請け企業が独自の書式を指定している場合は、その書式を使用することが基本となります。
大手建設会社や官公庁では、統一された書式を用意していることが多く、記載項目や書式が標準化されています。
元請け指定の書式を使用する場合は、事前に記載要領や提出期限を確認し、必要な写真や資料の準備も併せて行うことが重要です。
指定書式には、その企業や機関に特化した項目が含まれている場合があるため、記載漏れがないよう注意深く確認する必要があります。

Excelテンプレートの活用とカスタマイズ

Excelテンプレートは、インターネット上で無料ダウンロードできる便利な選択肢です。
最大の特徴は、カスタマイズ性の高さにあります。
工事の内容や発注者の要求に応じて、項目の追加や削除、レイアウトの変更が自由に行えます。
また、一度作成したテンプレートは、類似の工事で繰り返し使用できるため、業務効率の向上にも寄与します。
数式機能を活用すれば、工事費用の計算や工期の自動計算なども可能になり、記載ミスの防止にも効果的です。

作成方法 特徴・備考
市販の書式 書店や文具店で購入・手軽だがカスタマイズ不可
元請けの書式 元請け企業の指定に従う・フォーマットが用意されている場合が多い
Excelテンプレート 無料でネットからダウンロード可能・カスタマイズ性が高くおすすめ

工事完了報告書記載項目の詳細解説

工事完了報告書の記載項目は、基本項目と任意項目に分けることができます。
基本項目は必須の記載事項であり、任意項目は工事の性質や発注者の要求に応じて追加される項目です。
正確で漏れのない報告書を作成するために、各項目の記載方法と注意点を詳しく解説します。

基本項目(必須)の記入方法

基本項目は、すべての工事完了報告書に共通して記載される必須項目です。
工期については、工事開始日と完了日を正確に記載し、契約書の記載内容と整合性を確保することが重要です。
工事現場名は、発注者が特定できるよう具体的に記載します。
住所だけでなく、建物名や施設名も含めて明記することで、後日の照会や確認作業がスムーズになります。

工事費用(請負金額)は、契約書に記載された金額を正確に転記します。
変更工事や追加工事がある場合は、変更契約書の金額を反映させる必要があります。
金額の記載ミスは重大なトラブルの原因となるため、複数回の確認を行うことが推奨されます。
工事会社名と担当者名については、現場責任者の氏名も含めて記載します。
押印は必須ではありませんが、信頼性向上のため角印を押印することが望ましいとされています。

項目名 記載内容の説明
工期 工事の開始日・完了日を正確に記載
工事現場名 工事場所を具体的に明記(施設名・場所単位含む)
工事費用(請負金額) 契約書記載の金額を正確に転記(トラブル回避のため)
工事会社名・担当者名 現場責任者名も含めて記載(押印不要だが角印が望ましい)

任意項目の選択と記載方法

任意項目は、工事の性質や発注者の要求に応じて追加される項目です。
材料・費用の明細については、使用した材料の種類や数量、購入先などを詳細に記録します。
領収書や納品書などの証拠書類も併せて保管し、必要に応じて写しを添付することで、透明性の高い報告書を作成できます。
特に追加工事や変更工事がある場合は、明細の記載が重要になります。

写真添付と資料の準備

工事完了写真は、多くの場合添付を求められる重要な資料です。
工事前後の比較写真を撮影し、工事内容が明確に分かるアングルで撮影することが重要です。
写真は日付入りで撮影し、必要に応じて簡潔な説明文を添えます。
デジタル写真の場合は、撮影日時のデータが保持されるよう設定を確認し、印刷時にも日付が表示されるようにしましょう。
撮影枚数については、事前に発注者と協議して適切な枚数を確認しておくことが重要です。

工事完了報告書作成時の注意点とベストプラクティス

工事完了報告書を適切に作成するためには、いくつかの重要な注意点があります。
提出前の確認作業から、適切なスケジュール管理、そして長期保存まで、各段階でのベストプラクティスを実践することが重要です。
この章では、実務において特に注意すべきポイントと、効率的な作成・管理方法について詳しく解説します。

提出前の確認事項

工事完了報告書を提出する前には、必ず元請けや発注者に提出書類の詳細を確認することが重要です。
写真の有無、添付資料の種類、記載項目の詳細など、具体的な要求事項を事前に把握することで、手戻りを防止できます。
また、記載内容についても、金額や日付、工事内容などの重要項目は複数人でチェックを行うことが推奨されます。
特に工事費用については、契約書との整合性を必ず確認し、変更があった場合は変更契約書の内容を正確に反映させる必要があります。

スケジュール管理と提出期限

工事完了報告書の提出期限は、一般的に工事完了後1週間から1ヶ月程度に設定されることが多いです。
しかし、官公庁発注の工事では、より厳格な期限が設定される場合があります。
余裕を持ったスケジュール管理を行うため、工事完了予定日から逆算して報告書作成のスケジュールを立てることが重要です。
特に写真撮影や資料収集に時間がかかる場合は、工事終了前から準備を開始することで、期限内の確実な提出が可能になります。

保存期間と管理方法

工事完了報告書には法定の保存義務はありませんが、実務上は5年程度の保管が推奨されます。
これは、会計帳簿の保存期間と合わせることで、税務調査や監査への対応を円滑にするためです。
保管方法については、紙媒体とデジタルデータの両方で保管することが理想的です。
紙媒体は押印済みの原本として保管し、デジタルデータはバックアップを取って複数箇所に保存することで、データ消失のリスクを軽減しましょう。
また、案件ごとにファイリングし、検索しやすい管理システムを構築することも重要です。

注意点 詳細内容
内容の事前確認 元請けに提出書類の内容(写真の有無など)を事前確認
余裕あるスケジュール 提出期限は工事完了後1週間〜1ヶ月が目安
報告書の保存 保存義務はないが5年程度保管を推奨

建設現場での工事管理や報告書作成を効率化したい企業様には、現場管理システムの導入もおすすめです。
デジタル化により、報告書作成の時間短縮と品質向上を同時に実現できます。

まとめ

工事完了報告書は、建設業において工事の完了を正式に報告し、契約履行を証明する重要な文書です。
請負業者にとっては契約義務の履行完了を示す証拠となり、発注者にとっては固定資産計上や将来のトラブル対応に必要な資料として機能します。

作成方法については、市販書式、元請け指定書式、Excelテンプレートの3つの選択肢があり、工事の性質や要求に応じて最適な方法を選択することが重要です。
記載項目では、工期、現場名、工事費用、担当者名などの基本項目は必須であり、写真や詳細明細などの任意項目は発注者の要求に応じて追加します。

効率的で確実な報告書作成のためには、事前の要件確認、余裕を持ったスケジュール管理、適切な保存管理が不可欠です。
これらのポイントを押さえることで、トラブル防止と信用維持につながる質の高い工事完了報告書を作成できるでしょう。

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  • Excelは、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における商標または登録商標です。
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