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建設機械とトラックが並ぶ工事現場のイラスト

【必見】経審(経営事項審査)とは?目的や仕組み、点数の計算方法を解説

2026/09/17

公共工事の入札に参加したい建設業者にとって、避けて通れないのが「経審(経営事項審査)」です。
これは会社の経営状況や技術力、社会性などを全国共通の基準で数値化し、発注者が業者を客観的に比較できるようにする制度で、建設業法に基づいて実施されます。
近年は建設キャリアアップシステム(CCUS)の運用状況が評価項目(W点)に反映されるなど、制度は年々変化しています。
本記事では、経審とは何か、目的や仕組み、総合評定値(P点)の計算方法、申請の流れまでをわかりやすく解説します。

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経審とは

経審とは、公共工事を元請として直接受注したい建設業者が受ける審査制度です。
会社の実力を点数で示し、発注者が業者を客観的に比較できるようにする役割を担っています。
ここでは、経審の基本的な定義と目的、そして誰が受ける必要があるのかを整理していきます。

経審の定義と全国共通の評価基準

経審は、建設業者の経営状況や技術力、社会性などを全国共通の基準で数値化する審査です。
経審とは、公共工事を受注するために会社の実力を点数化する仕組みだと理解するのが近道です。
数値化された結果は総合評定値(P点)として表され、発注者が業者を横並びで比較する際の材料になります。
全国どこでも同じ基準で評価されるため、地域を越えた公平な比較が可能になっています。

経審の目的と社会的な役割

経審の目的は、公共工事を適切に施工できる業者を客観的な基準で見分けることにあります。
価格だけでなく、工事を確実に完成させる体制があるかを確認するための仕組みです。
公共工事は税金を原資とするため、発注の健全性が強く求められます。
経審は、こうした公共工事の適正な発注と建設業界全体の発展を支える役割を果たしています。

経審を受ける必要がある建設業者

経審の対象は、国・都道府県・市区町村などが発注する公共工事を、元請として直接受注したい建設業者です。
建設業許可を持っているだけでは足りず、入札に進むための追加ステップとして経審が必要になります。
一方で、下請中心の事業者や公共工事に直接関わらない事業者には、必ずしも同じ意味を持つとは限りません。
まずは自社が公共工事の元請入札をめざすのかを整理することが出発点となります。

経審において評価される要素とは

経審は単に会社の規模を測るだけの制度ではありません。
経営規模、経営状況、技術力、社会性等という4つの要素を多角的に点数化して評価します。
ここでは、それぞれの要素が何を意味し、どのような項目が見られるのかを具体的に解説します。

経審は「経営状況」と「経営規模、技術的能力、その他の客観的事項」に分かれ、前者は登録経営状況分析機関、後者は許可行政庁が評価します。

出典: 静岡県公式ホームページ「経営事項審査とは」

経営規模を示す完成工事高や自己資本

経営規模は、会社がどれだけの事業を担える規模なのかを示す要素です。
評価の中心となるのは、業種ごとの完成工事高や自己資本、利益額などの指標です。
完成工事高は過去の工事実績の大きさを表し、自己資本は財務的な体力を示します。
規模が大きいほど点数は高くなりやすく、大型の公共工事を担う体制があるかを判断する材料になります。

財務の健全性を測る経営状況

経営状況は、会社の財務が健全かどうか、安定して収益を生み出せているかを見る要素です。
負債の状況や収益性、資金繰りなど複数の指標から評価されます。
この経営状況の評価は、登録経営状況分析機関が担当し、Y点として算出されます。
財務体質が弱いと点数に反映されやすいため、日頃からの財務管理が経審の結果に直結します。

技術者数や工事実績で見る技術力

技術力は、工事を確実に施工するための人材や実績が備わっているかを見る要素です。
技術職員の数や保有資格、業種ごとの元請完成工事高などが評価対象となります。
技術者を計画的に確保・育成している会社ほど、この項目で高い評価を得やすくなります。
資格取得の支援や人材の配置状況を継続的に管理することが、技術力の評点向上につながります。

保険加入や建設キャリアアップシステム(CCUS)運用を含む社会性等

社会性等は、会社が社会的責任を果たしているかを見る要素で、W点として評価されます。
労働保険や社会保険への加入、法令順守、働きやすい環境づくりなどが評価項目に含まれます。
近年はCCUSの運用状況もこの社会性等の加点対象となっており、業界全体でCCUSの適切な運用が重視されています。
企業としての姿勢が点数に反映される要素だといえます。

社会性等の評価では、CCUSの就業履歴の蓄積や登録状況の管理が重要になります。
こうした煩雑な運用作業をブラウザ上で一元管理できる「KENTEM-CareerLog」を活用すれば、W点対策と現場の負担軽減を同時に進められます。
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経審とは切り離せない
点数計算の仕組みとP点

経審は最終的に総合評定値(P点)という一つの数値に集約される評価制度です。
このP点こそが、入札における会社のランクや格付けを左右する中心的な指標となります。
ここでは、P点がどのように計算されるのか、そしてその点数が入札にどう影響するのかを解説します。

総合評定値(P点)の計算式

経審の中心となるP点は、複数の評点を重み付けして合算する形で算出されます。
代表的な計算式は、P=0.25×X1+0.15×X2+0.20×Y+0.25×Z+0.15×Wで表されます。
X1は完成工事高、X2は自己資本額や利益額、Yは経営状況、Zは技術力、Wは社会性等の評点です。
それぞれの係数が異なるため、どの要素を伸ばすかで戦略が変わってきます。

P点が入札の格付けに与える影響

P点は、公共工事の入札で使われる格付けやランクの判断材料になります。
点数が高いほど大型工事の入札に参加しやすくなる傾向があります。
ただし、実際の入札では発注機関ごとの基準や工事種別の違いもあるため、P点だけですべてが決まるわけではありません。
経審は合格・不合格を決める試験ではなく、入札市場での評価指標として理解するのが適切です。

建設キャリアアップシステム(CCUS)運用とW点の関係

経審のP点計算のうち、社会性等を示すW点にはCCUSの運用状況が加点要件として組み込まれています。
技能者の就業履歴を適切に蓄積し、登録を進めることが評価につながります。
さらに2025年12月開始の「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度」も注目されており、CCUSの適切な運用は企業評価の面でますます重要になっています。
W点を意識した運用体制づくりが求められています。

経審における申請の流れ

経審は思い立ったときにすぐ受けられるものではなく、決算期の内容をもとに一定の手順を踏んで進める制度です。
事前準備を怠ると、入札参加のタイミングを逃してしまう可能性もあります。
ここでは、申請の全体的な流れと準備すべき書類、そして制度改正への対応について解説します。

決算変更届から入札参加資格審査までの流れ

経審は、一般的に決算変更届、経営状況分析、経営事項審査、入札参加資格審査という順序で進みます。
まず決算を終え、その内容をもとに経営状況分析を受けてから経審を申請する流れが一般的です。
公共工事の入札に参加するには経審だけでは不十分で、発注機関ごとの入札参加資格審査も必要になります。
全体像を把握したうえでスケジュールを組むことが大切です。

申請準備で整えておくべき書類

経審の申請には、工事経歴書や財務諸表など多くの書類の整備が必要です。
日頃から実績や財務データを正確に記録しておくことが、スムーズな申請の前提となります。
特に技術者の資格や配置状況、保険加入状況などは点数に直結するため、正確な管理が欠かせません。
準備には時間がかかるという解説も多いため、早めの着手が推奨されます。

制度改正への対応と最新情報の確認

経審の評価項目は改正されることがあり、国土交通省は令和8年7月1日施行の主な改正事項を案内しています。

出典: 国土交通省「建設産業・不動産業:経営事項審査の主な改正事項(令和8年2月6日公布)」

古い記事だけを見て判断すると、実際の基準とズレが生じるおそれがあります。
そのため、自治体ページと国土交通省の最新情報を優先的に確認することが重要です。
制度の変化に合わせて、自社の運用体制も柔軟に見直していく姿勢が求められます。

制度改正に対応しながらCCUSの運用体制を整えるには、就業履歴の蓄積状況を可視化し、複雑な登録手順を効率化できる仕組みが役立ちます。
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まとめ

経審は公共工事を元請として受注したい建設業者が受ける、会社の実力を点数で示すための審査制度です。
経営規模、経営状況、技術力、社会性等の4要素を数値化し、総合評定値(P点)として入札の格付けに活用されます。
近年はCCUSの運用状況がW点の加点要件となり、適切な運用が企業評価に直結する時代になりました。
制度改正の情報も踏まえ、計画的に準備を進めることが大切です。

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