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経審(経営事項審査)のW点とは?評価項目W1〜W8と点数を上げるポイント

2026/09/07

経営事項審査(経審)の「W点」は、会社の社会的責任への取組を点数化した評価項目であり、公共工事の入札参加を目指す建設会社にとって無視できない要素です。
X点やY点と違い、制度の導入や届出、認証の取得によって比較的短期間で加点を狙えるのが特徴といえます。
本記事では、W1〜W8の評価項目の内容から、点数を上げるための優先順位、そして2026年施行予定の改正で押さえるべき論点まで、幅広い読者にわかりやすく整理します。
近年重要性が増している建設キャリアアップシステム(CCUS)の運用との関係にも触れながら解説します。

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経審のW点が評価する項目

経審のW点とは、経営事項審査における「社会性等」の評価であり、会社がどれだけ社会的責任を果たしているかを点数化したものです。
法令遵守や労働環境、人材育成、防災、建設機械の保有、ISO認証などの取組が対象になります。
まずは、W点が具体的にどのような視点で会社を見ているのかを整理し、全体像をつかんでいきましょう。

W点が見ている5つの視点

W点は、会社の社会的な信頼性を多面的にチェックする評価です。
人材をどう育てているか、労働環境をどう整えているか、法令違反がないかといった観点が中心になります。
これに加えて、防災や地域貢献への参加、建設機械やISO認証の保有状況も評価対象です。
X点やY点が事業規模や財務体力を見るのに対し、W点は「社会性」という切り口で会社の姿勢を評価する項目だと理解すると整理しやすくなります。

W点がP点全体に占める割合

経審の総合評定値であるP点は、複数の評価項目を組み合わせて算出されます。
W点はP点全体のおよそ15%を占めます。
一見すると小さな割合に思えるかもしれませんが、制度整備によって着実に加点できるため、対策の費用対効果は高い項目です。
財務や工事高の改善に時間がかかる会社ほど、W点の上積みが総合評価を押し上げる効果を持ちます。

X・Yとの違いと加点のしやすさ

X点は完成工事高や自己資本額、Y点は経営状況(財務体質)を評価します。
これらは短期間で大きく動かすことが難しい項目です。
一方でW点は、社会保険への加入や退職金制度の導入、各種認証の取得、防災協定の締結など、制度として形にできる取組で加点しやすいのが特徴です。
届出や認証の有無で評価が変わるため、計画的に準備すれば確実に点数へ反映しやすい領域といえます。

経審のW点を構成する
W1〜W8の評価項目

経審のW点は、現在W1からW8までの8項目で構成されています。
それぞれが異なるテーマを持ち、加点のしやすさや情報量にも差があります。
ここでは、各項目の内容を一覧で示したうえで、特に情報量の多い項目や個別に深掘りされやすい項目について解説します。

W1〜W8の一覧と主な内容

まずはW1〜W8がそれぞれ何を評価しているのかを一覧で確認しましょう。
各項目の主な内容を把握することで、自社が加点を狙いやすい領域が見えてきます。
以下の表は、各項目の主な評価内容を大枠として整理したものです。

項目 主な内容
W1 建設工事の担い手の育成及び確保(社会保険、建退共、退職金、法定外労災、若手育成、CCUS、女性活躍など)
W2 建設業の営業継続の状況(営業年数など継続的な事業運営)
W3 防災活動への貢献の状況(防災協定や災害時の協力実績)
W4 法令遵守の状況(営業停止や指示処分などの有無)
W5 建設業の経理の状況(建設業経理士、監査受審など経理体制)
W6 研究開発の状況(研究開発費や研究体制)
W7 建設機械の保有状況(バックホウ等の保有機械)
W8 ISO等の登録状況(ISO9001、ISO14001、ISO45001、エコアクション21など)

このように、W点は8つの多様な観点で構成されています。
自社ですでに取り組んでいる項目がないかを確認し、届出や証明が不足していないかを点検することが第一歩です。

情報量が多いW1の強化ポイント

W1は複数の加点要素を持ち、制度整備や運用次第で改善しやすいため、最も情報量の多い項目です。
建退共、退職一時金・企業年金、法定外労災、CCUS、若年技術者・技能者の育成、女性活躍などが代表的な加点要素です。
特にCCUS関連や若手育成の取組は、後述する2026年改正でも注目されており、早めに体制を整えておく価値があります。
W1は自社の努力が点数に反映されやすい領域だといえます。

W5・W8など個別項目の考え方

W1以外にも、個別に深掘りされやすい項目があります。
W5は建設業経理士の配置や監査受審など、経理体制の充実度が評価されます。
W8はISO9001やISO14001、ISO45001、エコアクション21などの認証取得が対象です。
これらは取得や維持に一定の準備期間が必要なため、計画的に進めることが求められます。
自社の状況に合わせて、取り組みやすい項目から着手すると効率的です。

経審のW点を効率的に上げる
対策の優先順位

経審のW点は「制度を整えることで上がりやすい」ため、まずは短期で取りやすいものから着手するのが効果的です。
限られた時間と予算のなかで、効果の高い対策から進めることが重要です。
ここでは、短期・中期・長期の3つの時間軸に分けて、W点対策の優先順位を整理します。

まず着手したい短期の対策

短期で効きやすいのは、制度として形にしやすい取組です。
社会保険・建退共・退職金制度・法定外労災の整備は、比較的早く着手できる基本的な対策です。
さらに、防災協定の締結や災害協力の実績づくり、建設機械の保有状況の見直し、ISOやエコアクション21などの認証取得・維持も加点につながります。
これらは「加入・導入・認証・締結」といった形にできるため、審査基準日に間に合うよう逆算して準備を進めましょう。

中期で効いてくる育成・経理の対策

中期的に効果が出てくるのは、人材育成や経理体制の整備です。
若手技術者・技能者の育成、資格取得支援、CPDやCCUSの活用は、W1の加点に直結します。
また、建設業経理士の配置や監査受審といった経理体制の整備はW5に、法令遵守体制の見直しは減点リスクの回避に役立ちます。
これらは一定の時間をかけて社内に定着させる必要があるため、短期対策と並行して計画的に進めることが望ましいでしょう。

特に若手育成やCCUS活用は、制度への登録・運用の管理が煩雑になりがちです。
協力会社との就業履歴情報のやり取りや履歴漏れの確認、施工体制台帳の作成に必要な書類収集などが負担となり、運用が定着しないケースも少なくありません。
こうした業務を効率化したい場合は、「KENTEM-CareerLog」のようなCCUS運用を一元管理できるツールの活用が有効です。
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就業履歴の蓄積率などをダッシュボードで可視化でき、育成状況の把握にも役立ちます。

長期で積み上げる継続性の対策

長期で積み上がるのは、営業継続性の確保や研究開発の継続です。
W2の営業年数は、安定した事業運営を続けることで自然に評価が高まっていきます。
W6の研究開発についても、継続的に実施し記録を残すことで加点対象となります。
これらは一朝一夕には点数に反映されませんが、会社の土台を強くする取組でもあります。
短期・中期の対策と組み合わせ、腰を据えて取り組む姿勢が求められます。

経審のW点に関わる2026年改正と
建設キャリアアップシステム
(CCUS)運用

経審のW点は制度改正の影響を受けやすく、過去の情報のままだと現在の審査実務とズレる可能性があります。
特に2026年7月施行予定の改正では、担い手の育成・確保や災害対応力の強化を目的として、W点の評価項目が見直されました。
ここでは、改正で押さえておきたいポイントと、W点対策で重要性が高まっているCCUS運用について解説します。

2026年改正で押さえておきたい論点

2026年7月施行の改正では、W点に関する複数の評価項目が見直されました。
主な改正内容として、「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度」の評価項目の新設、CCUSを活用した就業履歴蓄積に関する評価の見直し、社会保険加入状況に関する評価項目の削除があります。
このほか、建設機械の加点対象も拡大されています。
なお、加点要件や適用条件は審査基準日によって異なる場合があるため、最終的には国土交通省や自治体が公表する最新情報を確認しましょう。

CCUS運用がW点対策の鍵になる理由

近年、W点対策においてCCUSの適切な運用が重要性を増しています。
2026年改正では、「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度」の評価項目が新設されるとともに、就業履歴蓄積に関する評価の配点も見直されました。
CCUSに技能者を登録し、就業履歴を適切に蓄積している状態は、人材の育成や確保に取り組んでいる証明となります。
自主宣言制度の評価とも関係が深く、W1の加点を継続的に獲得するためにも、CCUSを適切に運用できる体制づくりが重要です。

CCUS運用の負担を減らす方法

CCUSの運用は加点に有効な一方で、登録手順や就業履歴の管理が煩雑で、現場監督や事務員の負担になりやすい課題があります。
CSV取込や協力会社の承諾など、特有の複雑な作業に手間取るケースも少なくありません。
こうした負担を軽減するには、CCUS運用を自動化・一元化できる専用ツールの活用が効果的です。
QRコード打刻や下請への入力委任機能を使えば、日々の記録業務を大幅に効率化できます。

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QRコード打刻や編集委任機能、かんたん登録ナビなどにより、就業履歴の登録や協力会社との情報連携を効率よく進められます。
実際に導入した企業では、就業履歴の管理負担の軽減や履歴漏れの防止、施工体制台帳の作成効率化につながった事例もあります。
具体的な機能や導入効果は、資料でご確認いただけます。

まとめ

経審のW点は、社会保険や退職金制度、防災協定、各種認証などの制度整備で加点しやすい評価項目です。
W1〜W8の内容を把握し、短期で取りやすい対策から優先して着手することで、効率よく点数を積み上げられます。
特にW1に含まれるCCUS運用や若手育成は、2026年改正でも注目される重要領域です。
改正情報を確認しながら、早めに体制を整えることが求められます。

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