
施工管理業務を効率化するメリットや現場効率化の注意点、おすすめツールを解説
2023/08/31
2025/03/26
施工管理技士は、工事現場における現場監督や資材の発注、取引先との打ち合わせなど、工事に関わるすべての業務を管理します。
現場作業からデスクワークまで、対応すべき業務量が多いことから、施工管理業務の効率化は多くの建設会社の課題といえるでしょう。
今回は施工管理業務の効率化について、効率化が求められる背景や施工管理業務を効率化するメリット、効率化すべき5つのポイントやおすすめのツールまで詳しく紹介します。
建設会社で働く人で、施工管理業務の効率化を検討している人、作業効率化のツールを探している人は、ぜひ参考にしてください。
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施工管理業務に効率化が求められる理由とは
ここからは、施工管理業務に効率化が求められる理由を3つ紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
施工管理の若者不足と高齢化が深刻だから
施工管理は若者不足と高齢化が深刻な問題になっています。

【2022年度の結果】
全産業 建設業 55歳以上の割合 31.5% 35.9% 29歳以下の割合 16.4% 11.7%
データから分かるように、建設業界は全産業と比べ、55歳以上の割合が多く29歳以下の割合が少ないです。
施工管理の仕事は工事現場での作業もあるため、年齢が上がるにつれて作業に従事するのが難しくなります。
さらに定年になれば、職場から離れてしまうため、施工管理は若手の入職者を増やすことが課題です。
入職者を増やすためには、施工管理業務の効率化を行い、働きやすい職場環境を確保する必要があるといえるでしょう。
2024年から36協定が導入され業務効率化が求められるから
建設業界は2024年から36協定が適用されます。
36協定とは、労働基準法第36条に定められた労使協定のことです。
36協定が適用されることで、労働者の労働時間に上限規制が付き、違反した際には会社に対して罰則が課せられます。
施工管理は人手不足や業務の多さから、残業時間が多くなりやすいため、建設業界全体で施工管理の業務効率化が求められています。
顧客とのオンラインでのコミュニケーションが増えたから
新型コロナウイルスのまん延をきっかけに、オンライン会議やチャットでのやり取りなど、直接顔を合わせず仕事をする機会が増えました。
つまり、従来であれば紙の資料や口頭の説明で済んでいた内容が、データのやり取りを求められるようになったということです。
現場ごとの作業になりがちな建設現場ですが、情報を統一するために建設業全体でDX化やペーパーレス化などの業務効率化が求められています。
施工管理業務を効率化するメリット
施工管理業務を効率化すると、以下のメリットが得られます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
施工管理の業務が減り残業時間が短くなる
施工管理技士として働く人のメリットは、業務量が減り残業時間が短くなる点です。
施工管理の残業時間が多い理由は、工事現場での作業が終わった後に書類作成や発注作業を進める必要があるからです。
たとえば工事現場の管理作業はIoT技術を使った遠隔作業に切り替え、書類作成はツールを使って効率化できれば、施工管理の残業時間を減らせるでしょう。
残業時間が減り、プライベートと仕事のバランスが取れるようになれば、仕事に対するモチベーションが上がり仕事の質が上がるかもしれません。
会社の人件費を福利厚生に回せる
施工管理業務の効率化のメリットは、会社の人件費を福利厚生に回せる点です。
なぜなら、施工管理の業務効率化が実現すれば、残業時間を減らせるからです。
残業時間が減り会社が社員に支払う人件費が削減できるようになれば、余った費用を福利厚生や会社の設備の導入などに利用できるでしょう。
会社の環境が改善され社員が働きやすくなれば、社員にとっても会社にとってもメリットになると考えられます。
職場環境の改善で求職者が増える
施工管理業務を効率化できれば、求職者が増えるかもしれません。
なぜなら現在の施工管理の求職者が少ない理由は、「3K(きつい・汚い・危険)」のイメージが強いからです。
忙しくて残業も多くて危ない仕事といわれて、やりたいと考える人は少ないでしょう。
しかし、業務効率化により働きやすい職場になれば、状況は変わります。
施工管理業務を効率化することで、建設業全体の問題である若手不足を解消できるかもしれません。
場所を選ばず働けるようになる
施工管理業務が効率化され、IoT化が進めば、場所を選ばすに働けるというメリットがあります。
施工管理業務は工事現場で直接管理する必要があるため、現場終了後に事務所に戻って行う事務業務が増えるという問題がありました。
しかし、業務効率化で書類作成作業や工程管理作業がオンラインで実施できるようになれば、現場監督をしている間に業務を進められます。
場合によっては自宅でのリモートワークも実現するかもしれません。
施工管理の働き方の幅を広げるためにも、施工管理業務の効率化はメリットがあるといえるでしょう。
メリットは分かったけど、具体的にどうすればいいか分からない…そんな時は、PRODOUGUの資料をご覧ください。図面管理や配筋断面図の切り出し、配筋検査や仕上げ検査など、さまざまな業務に発生しがちな課題と、その解決ポイントを紹介しています。まずは資料をダウンロードして、自社で活用したときの業務効率がどう変わるか検討してみてください。
施工管理業務で効率化できる5つのポイント
施工管理業務の中で、効率化できるポイントは5つあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ペーパーレス化
施工管理業務の効率化としてまず挙げられるのが、ペーパーレス化です。
施工管理は、工程管理表や日報、工事現場の記録など紙を使った書類が多いです。
たとえば工事現場の記録をデータ化すれば、写真の印刷や貼り付け、情報を記載する作業を省けるだけでなく、いつでもデータをすぐに取り出せるようになります。
紙の管理がなくなることで、施工管理者によって異なる書き方を統一できる、保管場所に困らなくなるなどのメリットが得られます。
データの一元管理
データを一元管理することで、データの取り出しや保管が楽になります。
施工管理の仕事は、現場ごとに工事内容や建設する建物が異なります。過去の事例を参考に想定できるトラブルを予測できれば、工事を安全に進められるでしょう。
また、データの一元管理は顧客管理にも役立ちます。
顧客との連絡履歴や基本情報、進捗情報を社員全員が把握できれば、トラブル対応のスピードが上がり、顧客満足度の向上につながるでしょう。
モバイル端末を利用したリアルタイムの工程管理
施工管理業務の効率化には、モバイル端末を利用したリアルタイムの工程管理がおすすめです。
施工管理業務では、工程管理表を見て工事の進捗を把握する作業や資材を組み立てる前の確認作業として設計図を見直す作業など、多くの書類を確認しながら進める必要があります。
モバイル端末の中に必要な書類を一括で管理できていれば、書類の確認作業が楽になり、チェック作業などリアルタイムで情報を更新できます。
複数の施工管理で同じ資料を確認できれば、確認の抜け漏れが防げるだけでなく、作業の効率化につながるでしょう。
BIMやCIMの導入
設計段階の作業効率化には、CADの代わりとなるBIMやCIMの導入を検討しましょう。
BIM | 建築設計で利用するソフトウェア 住宅やビルなどの建築物で活用する |
---|---|
CIM | 土木設計で利用するソフトウェア 橋やダムなどの土木構造物で活用する |
BIMやCIMが業務効率化に役立つ理由は、CADとは異なり、3Dモデルをもとに材質や性能、設備などを設計できるからです。
CADデータの場合は、2次元データをもとに3次元データを作るため、作業の工数がかかるというデメリットがありました。
BIMやCIMで更新したデータは、2次元データや3次元データ、完成図などに一括で反映できるため、仕様の変更や修正などのトラブルにもすぐに対応できます。
AIロボットの活用
AIロボットの活用シーンは、資材の搬入や施工管理の現場確認などです。
たとえば、スーパーゼネコンの大林組は、資材搬入作業の効率化として小型の輸送ロボットを活用しています。資材を自動で搬入できるため、作業員の運搬作業を削減可能です。
参考:大林組 OBAYASHI Thinking 自律運搬 https://www.obayashi.co.jp/thinking/detail/case02.html
さらにAIロボットの利用は、資材搬入時の事故を防ぐことにもつながるため、現場の安全管理にも役立つでしょう。
施工管理アプリ導入前に
確認すべきこと
近年、多くの企業が業務効率化のために施工管理アプリの導入を検討しています。
しかし、アプリを導入すれば必ずしも業務がスムーズに進むとは限りません。
導入後に「思っていたのと違った」「使いこなせない」と後悔するケースも少なくありません。アプリ導入を成功させるためには、事前にしっかりと準備をする必要があります。
施工管理アプリを導入する前に、以下の3つのポイントを確認しておきましょう。
それぞれ詳しく説明します。
自社の課題と導入目的を明確にする
施工管理アプリの導入を前に考えなければならないのが、自社の課題と導入目的です。
なぜなら、課題や目的が曖昧なままアプリを導入しても期待した効果が得られない可能性が高いからです。
まずは、自社の現場で「何が問題なのか?」「どこを改善したいのか?」を具体的に洗い出すことから始めましょう。
例えば、以下のような課題が考えられます。
- 紙の書類が多くて管理が大変
- 現場と事務所との情報共有がスムーズにいかない
- 日報作成や報告書作成に時間がかかっている
- 図面や資料の確認作業が煩雑
- 現場の進捗状況がリアルタイムで把握できない
課題を具体的に洗い出すことで、導入すべきアプリに必要な機能が把握できます。課題を明確にすれば、アプリ導入後の効果測定もしやすくなるでしょう。
課題が洗い出せたら、アプリ導入によって「どうなりたいのか?」の具体的な目的を設定しましょう。
- 残業時間を月〇〇時間削減したい
- 書類作成にかかる時間を〇〇%削減したい
- 現場作業時間を〇〇%効率化したい
- 年間〇〇万円のコスト削減を実現したい
- 情報共有のスピードを〇〇%アップさせたい
大切なのは、数値化できる目標の設定です。
数値目標を設定すればアプリ導入の成果を客観的に評価できるようになり、導入後の改善にもつなげられます。
課題を洗い出し具体的な目標を定めることで、導入するアプリがより明確になり、導入後の効果を最大化できるでしょう。
既存システムとの連携可否を確認する
施工管理アプリを導入する際には、既存システムとの連携の可否を確認しましょう。
新しく導入したアプリと既存システムが連携できない場合、データの二重入力が発生したり、情報が分断されてしまったりと、業務効率化を阻害する可能性があるからです。
せっかくアプリを導入したのに、かえって業務が煩雑になってしまう、なんてことにならないように、事前にしっかりと確認しておきましょう。
例えば、以下のシステムとの連携を検討する必要があります。
- 会計ソフト
- 顧客管理システム(CRM)
- 勤怠管理システム
- クラウドストレージ
- コミュニケーションツール
- 図面管理システム
- 受発注システム
連携できる場合は、どのようなデータが連携できるのか、連携方法はどうなっているのかも確認しておきましょう。
既存システムとの連携を事前に確認すればアプリ導入後のデータ移行や運用がスムーズに進み、業務効率化の効果を最大限に発揮できるでしょう。
操作性とサポート体制を事前に確認する
施工管理アプリを導入する上で、操作性とサポート体制の確認も必ずしておきましょう。
どんなに多機能で便利なアプリでも操作が難しければ現場の社員が使いこなせず、業務効率化の効果が期待できません。また、トラブルが発生した際に適切なサポートを受けられなければ、業務がストップしてしまう可能性もあります。
そのため、導入前に必ず操作性とサポート体制をしっかりと確認しておきましょう。
操作性については無料トライアル期間などを活用して、実際にアプリを操作してみることをおすすめします。
無料トライアルの際などは、以下の点に注目して、操作性を確認してみましょう。
- 直感的に操作できるか?
- メニューやボタンの配置は分かりやすいか?
- 必要な機能にすぐにアクセスできるか?
- 文字やアイコンは見やすいか?
- スマホやタブレットでスムーズに操作できるか?
- マニュアルやFAQは充実しているか?
現場の社員が毎日使うものなので、できるだけシンプルな操作で、誰でも簡単に使えるアプリを選ぶことが大切です。
サポート体制は、導入後のトラブルや疑問点をスムーズに解決するためにも大切です。導入前に、最低限以下のポイントは確認しておきましょう。
- 問い合わせ方法は?(電話、メール、チャットなど)
- 問い合わせ対応時間は?
- サポート担当者は専門知識を持っているか?
- 導入後の研修やレクチャーは受けられるか?
導入後のサポート体制が充実していれば、万が一トラブルが発生した場合でも、安心してアプリを利用し続けられます。
操作性とサポート体制は実際に利用する際の大切な要素です。必ず事前に確認し、自社に合ったアプリを選びましょう。
施工管理アプリ導入前に、課題の洗い出しから、既存システムとの連携確認、操作性の確認まで、入念な準備が必要です。PRODOUGUは、現場での使いやすさを追求し、導入後のサポート体制も充実しています。図面管理から工事写真の撮影まで一括管理でき、既存システムとの連携にも対応しています。まずは90分の無料相談で、貴社の課題に合わせた具体的な活用プランをご提案させていただきます。
施工管理業務の効率化には施工管理ツール
「PRODOUGU(プロドウグ)」がおすすめ
今回、施工管理業務の効率化のポイントを5つ紹介しましたが、そのうちの3つは施工管理ツール「PRODOUGU」の導入で解決します。
「PRODOUGU」は、株式会社建設システム(KENTEM)が提供する施工管理ツールです。
パソコンとタブレットをクラウド上でつなげることで、図面管理や閲覧、工事写真の撮影、アルバム出力まで一括で行えます。施工管理業務の際には、タブレットを持っておくだけですべての書類にアクセス可能です 。
また、リアルタイムで電子小黒板付きの工事写真を撮影できるため、デジカメや黒板を用意する手間も省けます。
まとめ
今回は施工管理業務の効率化について、効率化が求められる理由や効率化によって得られるメリット、施工管理業務を効率化する方法を紹介しました。
施工管理業務を効率化するには、ペーパーレス化やデータの一元管理が効果的です。
データをオンライン上で管理できるようになれば、施工管理業務に必要な書類作成作業や工事写真の撮影などの作業時間を減らせるでしょう。
施工管理業務の効率化ツールを導入したい人は、「PRODOUGU」を検討してみてください。こちらから資料をダウンロードできます。
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