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徹底解説!図面チェックのやり方とは?重要性や事例を解説

図面チェックのやり方を徹底解説!検図の重要性や失敗事例、効率化ツールやまで細かく紹介

2023/08/17

建築

図面チェックとは、工事を施工する前に設計図や施工図に不備がないかを確認する作業です。
建設業において、建築前の図面チェックは業務の中でも特に大切な項目といえるでしょう。
なぜなら、建築時の指標となる図面が間違っていれば、完成した建物に不備が発生し、工事を中断して再度図面を作り直さなければいけない事態になるリスクがあるためです。

今回は図面チェックのやり方や注意すべきポイント、よくある失敗例から、図面チェックにおける重要性や役割を紹介します。
記事の後半では、図面チェックを正確に、かつ効率的に行えるツールも紹介します。

建設業界で働く人で、業務効率化やDX化について興味がある人、図面チェック業務を効率化したい人はぜひ参考にしてください。

建設業における図面の役割と図面チェックの重要性

ここからは建設業における図面の役割と図面チェックの重要性について紹介します。

それぞれ詳しく説明します。

建設業における図面の種類

建設業における図面は2つの種類に分かれています。

  • 設計図
  • 施工図

それぞれ作成する人や目的、記載される情報が異なるため、実際に工事する際はこれらの図面を組み合わせて進めることが重要です。

設計図|設計士によって作成

設計図とは、建築物の初期段階で作成される図面のことです。
クライアントからの要望を形にするために、基本的な設計を図面に書き起こします。
設計図には寸法、形状、配置、材料などの情報が記載されます。
建築における設計図は、建物の外観や配置、構造などを決定する点で重要な役割を果たします。

設計図を作成するのは建築士や設計士です。
設計図を作成する段階でCADを利用する場合は、CADオペレーターが業務に加わることもあります。

施工図|施工管理士によって作成

施工図とは、設計士によって作られた設計図をもとに、建築物に関する詳細な情報を加える図面です。
施工図を作る目的は、建築過程や利用する部品・素材を細かく決めるためです。
施工図には設計図の情報に加えて、実際の施工や製造に必要な寸法、材料の仕様、工程、施工方法などを記載します。

施工図を作成するのは、実際に工事を管理する施工管理士です。
施工図は実際に建築物を建てる際の指針となるため、設計図よりも細かいデータや情報が求められます。

図面チェックの重要性や目的

ここからは、図面チェックの重要性や目的について解説します。
建設業における図面チェックが重要な理由は、建設作業に下記の項目が求められるからです。

  • 品質確保
  • コスト削減
  • 安全確保
  • 規格遵守
  • 顧客満足

品質が確保された材料を使わなければ、完成した建築物の安全性が確保できません。
さらに、コスト削減を考えた施工ができなければ、予算を大幅にオーバーしてしまい、クライアントの満足度が下がるリスクもあります。
これらのデメリット・リスクを減らすには、図面チェックを徹底し、設計ミスをできるだけ早い段階で発見することが大切です。

また、図面チェックは図面作成の各段階で行われるため、複数の確認が入るというメリットがあります。
設計士では見つけられなかった改善点を施工管理士によって発見できれば、最終的に完成する建物の品質が上がるでしょう。

図面チェックのやり方をステップ別に細かく解説

ここからは、図面チェックのやり方を細かく解説します。
図面チェックに必要な手順は下記の4つです。

  • チェックの下準備
  • 設計面に関する情報の確認
  • 施工面に関する情報の確認
  • 問題点に関する修正・報告

各手順を表にまとめているので、参考にしてください。

図面チェックの手順 実施する内容・チェックする項目
チェックの下準備
  • 図面や仕様書、図面に関する書類の整理
  • チェックに使用するマーカーやハイライトペン、計測器具の準備
  • チェックリストやマニュアルの用意、チェック対象の項目の確認
設計面に関する情報の確認
  • 図面の寸法や使用する材料の規格
  • 電気や水道の配線などに干渉がないか
  • 負荷計算や耐震設計の結果認
施工面に関する情報の確認
  • 避難経路の確保・防火対策の有無
  • 実際の施工時に問題になるリスクのある箇所の特定
  • 使用する建材や設備が、仕様書や規格に合致しているか
問題点に関する修正・報告
  • 図面上の記号や表記にミスがあれば修正
  • チェック結果の報告

図面チェックで大切なポイントは、複数人に分かれてチェックを行うことです。

なぜなら、チェック項目をさまざまな立場の人が見ることで、異なる角度から指摘を加えられるためです。
タブルチェックを行えば、不備を見落とすリスクも抑えられます。
図面チェックを行う際は、チームを組んで取り組みましょう。

図面チェックで注意すべき5つのポイント

ここからは、図面チェックで注意すべき5つのポイントを紹介します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. 図面の符号が間違っていないこと

図面の符号とは、図面上の要素や部品を見分けるために使用される特定の記号やコードのことです。

符号 符号の意味
@ 間隔
WD 木製戸
C
G 大梁
S
GB-R 石膏ボード

建築や製造の図面では、複数の部品や要素が記載されており、各要素を識別するための符号は作業をスムーズに行うために重要な役割を果たします。
ただ、似たような符号が多いという問題点もあるため、図面上の符号にミスがないかを確認することも大切です。

2. 図面の寸法が間違っていないこと

図面の寸法とは、建築物や素材の大きさや形状を示す数値です。
たとえば窓枠の寸法が間違っていれば、窓が設置できず追加で工事が必要になるかもしれません。

正確な寸法を確認することで、施工における作業をスムーズに進められるでしょう。

3. 分解組立できる図面になっていること

建築物の図面は、分解組立できる設計になっているかを確認しましょう。
なぜなら素材が大きすぎる場合、作業をいくつかに分けて組み立てる必要があるためです。

分解組立作業には、分解組立の途中で部品を動かす行程も発生します。
組み立て途中の作業をしやすくするために、ボルト同士の隙間を確保することも重要です。
部品が正確に配置され、組み立てや分解がスムーズに行われることで、建物ができあがった後のメンテナンスや修理も効率的に行えるでしょう。

4. 組合せ部品が互いに合っていること

組合せ部品とは、複数の部品を組み合わせることで機能する部品のことです。

たとえば、板を組み合わせて机を作る場合、ねじとボルト穴の組合せや板を合わせた際の隙間まで計算しておく必要があります。
組合せ部品が間違っている、もしくは組合せ部品を組み立てた後の寸法が間違っていれば、建物の安全性や機能に問題が起こるリスクがあります。

組合せ部品の整合性や設置後の寸法などのデータを正確に管理することで、追加工事の発生などのトラブルを未然に防げるでしょう。

5. 参考図面・過去の事例との整合性が取れていること

図面チェックには、過去の成功事例や参考図面と整合性の確認も重要です。
なぜなら、過去事例で利用できなかった部品の組み合わせを見落とせば、無駄な作業時間・費用が発生するリスクがあるためです。
他にも、会社によっては利用する工程や素材の指定がある場合もあります。

寸法や符号などの数字データを確認するだけでなく、過去事例や参考図面などの比較も忘れずに行いましょう。

図面チェックのよくあるミスと失敗事例

ここからは、図面チェックのよくあるミスや失敗事例を紹介します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ボルトの頭、ワッシャの記載忘れでの接触

寸法に関するよくあるミスは、ボルトの頭、ワッシャ情報の記載忘れです。
ボルトの記載がある場合、ボルトの頭部分やワッシャ分の隙間が確保されているかを確認しましょう。

また、ボルトを締める際には工具を利用します。 工具を動かすためのスペースの確保、もしくは作業手順が間違っていないか確認しておくことも重要です。

配線や配管情報の漏れによる追加作業

図面チェックの失敗事例でよく耳にするのが、配線や配管の位置に関するミスです。
たとえば、配管や配線は水道管や電気設備から延ばして設置するため、配線の長さや通過させる箇所の確認が必須です。
設置する順番を間違えて長さが足りない、設置場所に置けないなどのミスが生じれば、資材の追加購入や追加作業が発生します。

設置後の修理のことも考え、ゆとりをもって設計することが重要です。

効率的に図面チェックするには
ペーパーレス化ツールの活用がおすすめ

ここまで図面チェックのやり方や注意点について紹介しましたが、チェックの際には大量の書類を見比べながら修正を行う必要があります。

そんな時におすすめなのは、タブレットやパソコン上で必要なデータをまとめて管理できるツールです。

株式会社建設システム(KENTEM)が提供する「PRODOUGU(プロドウグ)」は、総合型の建築業向け施工管理アプリです。
パソコンとiPad、iPhoneをクラウド上で連携することで、図面管理・閲覧、工事写真の撮影、アルバム出力を行えます。
書類をデータに起こすことで、図面チェック時の修正の伝達ミスを減らし、同時作業ができるというメリットがあります。

さらに図面チェックで修正したデータはすぐに反映できるため、作業時間を削減し、施工作業でも常に複数の書類を見ながら指示できる点も魅力のひとつです。
書類だけでなく、写真の保存も可能なうえ、クラウド上の保存もできます。
DX化を推進したい建設会社にとっては、業務効率化や働き方改革につながるでしょう。

まとめ

図面チェックはツールを活用して効率化しよう

今回は、図面チェックについてチェックのやり方や注意点、よくある失敗事例を紹介しました。

図面チェックは、建築物をスムーズかつ安全に作るうえで重要な役割を果たします。
図面チェックが正しく行えなければ、追加工事や工事の遅れが生じるリスクだけでなく、最悪の場合はデータの偽造・改ざんとして訴えられる可能性もあります。
チェックを行う際は、必ず複数人で行い、必要なデータを揃えて実施しましょう。

複数のデータを管理して業務効率化を図りたい会社には、「PRODOUGU」がおすすめです。
データの管理を一括化することで、図面チェックもさらにやりやすくなるはずです。
本記事を参考に、図面チェックを実施してみてください。

「PRODOUGU」はPC、タブレット両方で各図面の修正や記帳ができるため、気になる方はぜひ以下から資料をダウンロードしてください。

  • iPadは、米国および他の国々で登録された Apple Inc. の商標です。
  • iPhone の商標は、アイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています。

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