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導入事例

災害への備えだけでなく、業務で使う新しい防災のカタチ

特別養護老人ホームはまなす苑

所在地
兵庫県豊岡市
導入プラン
BCP対策プラン
利用規模
~100ユーザー
ウェブサイト
http://www.aso.or.jp/publics/index/32/
特別養護老人ホームはまなす苑様イメージ画像

導入背景

課題
  1. 災害時の連絡方法が一斉メール送信なので安否確認はもちろん、見てもらえたかの把握ができない
  2. 業務連絡は個人携帯で無料チャットアプリを使用していた
  3. 津波の警報発令時、避難場所を伝えることができず社員寮まで迎えに行った
効果
  1. 安否確認を即時に送れて回答・集計結果を確認できる仕組みが整った
  2. 業務用チャットアプリとして普段から安心して使用できるようになった
  3. 緊急避難場所をアプリで共有できるので迅速な指示が出せるようになった

現実に起こってしまった災害。あらゆる問題が浮き彫りに

記憶にも新しいですが、2024年元旦に能登半島地震が起こりました。直接的な被災地域ではありませんが日本海側のため、地元である但馬地方も3メートルの津波警報が発令されました。当施設では、人材不足を補うため2年前からベトナム人の技能実習生を雇用しています。また、同国の大学と連携してインターンシップの導入も行っています。そのような背景から外国人就労者のための社員寮を配備しています。
その日は、たまたま出勤していましたので、直ぐに彼女たちの住む寮に迎えに行って当施設に避難をしました。会話はできるレベルですが、読み書きまでは中々難しい状態で、避難場所をすぐに伝える方法がなかったのです。今回は、こちらの地域での大きな被害は免れたものの、被災した場合を想定すると、これまでの仕組みだけでは脆弱さを感じ強い危機感を覚えました。

インタビュー時の小川施設長
災害は「起こるもの」とし、備えることが重要(小川施設長)

「コスト」と「欲しい機能」の両面から比較し採用を決定

今回、様々な商品を見させていただいた上で比較検討をしました。最終的に私たちが望む機能をたくさん搭載している「クロスゼロ」を採用しました。また、以前使用していたメール配信システムと殆どコストが変わらなかったですし、年間一人1,500円程(~100人/BCP対策プラン)で運用できるので、思ったよりハードルは高くはありませんでした。

当施設には120名以上の入居者がいます。スタッフの安全が第一ですが、それと同時に災害時にも入居者のお世話が滞りなくできるようなシフトの確保も重要です。誰が出社できるか、できないのかを瞬時に把握する必要があります。非常時にどれくらいの効果が生まれるのかは未知数ではありますが、とても役に立つのではないかと考えています。大切なのは平時から備えてすぐに使えるようにしておくこと。次回の防災訓練で被災の程度や位置を想定し、出勤可能な人数を把握できるまで、どれくらいの時間を要するかテストを行う予定です。

施設にソーラーパネルが設置されている様子
停電対策として、全面ソーラーパネルや蓄電池などを配備

個人用のスマホが有効に。業務で使えるチャット機能

「クロスゼロ」を導入してまだ1か月と少しですが、現在76名いるスタッフのうち数名を除くほぼ全員の登録が完了しています。これまで、業務連絡のチャットは無料のチャットアプリを使用していましたが、会社として採用しているアプリの方が安心ですし、プライベートとの使い分けが難しいと感じていました。そのような理由からスタッフ同士では、「クロスゼロ」のグループチャット機能を使用しています。今後はシフト表や各種マニュアル(防災マニュアル、感染予防マニュアル)などもファイル共有を行っていこうと話し合っています。どうしても地域、業界の背景からスタッフも高齢化が進んできているので、いかにして使えるよう整備していくかが課題です。
クロスゼロ管理者の谷岡さん:スタッフとグループになってチャット機能を試しに使用してみました。すると今まで通りの感覚で使えるし違和感もないという結果に。それからは使用するグループ、人数が徐々に増えていきました。

スマホでクロスゼロを使用している様子
チャットでの業務連絡やファイル共有で、身近な存在になった
クロスゼロのチャット機能を活用している様子
自然に始められたグループチャット

過去の被災経験からできることをできるうちに

災害はなにも起きないのが一番です。しかし但馬地方は過去に台風による甚大な被害を経験しています。円山川の堤防が決壊し濁流が流れ込んでしまったのです。施設も含めこちらに繋がる道も全てが浸水しましたし、隣町との道路も土砂崩れにより寸断され孤立状態に。停電が約10時間続いたこともあり町はパニック状態に陥りました。私自身も自宅に帰ることができないので、丸二日間施設内で過ごすことになりました。スタッフは施設に来たくても道路が通れないし迂回路も分からない。当時の通信技術では情報収集も困難だったため、電話でどの道が通れるかなどの情報を得るしかありませんでした。

川が氾濫し、堤防が決壊して住宅街に濁流が流れ込むイメージの写真
決壊した堤防から濁流が流れ込む 
※写真はイメージです

今思えば、当時「クロスゼロ」があれば相当な情報を素早く収集・発信できていたので、全ての行動が変わっていたと思います。通信技術やアプリケーションの普及により時代は大きく変わっていますし、新しいツールを取り入れて備えておくことが重要だと感じています。また、今利用しているプランに家族機能が追加になったことも最近知りました。スタッフ自身とスタッフの家族両方の安否確認ができますので、安心材料になるはずです。
災害への備えだけでなく様々な業務の共有ツールとして運用し、日常で使えるように整備していくことで新たな一歩が踏み出せました。

今回インタビューを受けた小川施設長と谷岡さん
防災訓練などを通じて施設全体の意識を高めたい

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