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【もしもに備える】自然災害における問題とは?|種類と対策のポイント

【もしもに備える】自然災害における問題とは?|種類と対策のポイント

2026/03/13

防災

日本は地震・台風・豪雨など、さまざまな自然災害が発生しやすい国土です。
近年は災害の頻発化・激甚化が進み、自治体や企業には「平時の業務を継続しながら、災害発生時にも迅速に対応できる体制」が求められています。

しかし実際には、防災計画の策定・更新が遅れていたり、計画はあっても実効性が伴わなかったりするケースが少なくありません。
また、災害対応に必要な人材の育成が追いついていないことも大きな課題です。

本記事では、自然災害における主要な問題点を整理し、自治体・企業が今すぐ取り組むべき7つの対策について詳しく解説します。
防災体制の強化やBCP(事業継続計画)の見直しを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

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自然災害の激甚化による問題の深刻化

日本は世界的に見ても自然災害が多発する国です。
地震、台風、豪雨、津波など多様な災害リスクを抱えており、近年はその発生頻度と被害規模が増大しています。

自治体や企業にとって、自然災害への備えは組織の存続に直結する重要な事項です。
まずは、防災対策の強化が急務とされる背景を確認しましょう。

日本における自然災害の現状と被害規模

日本列島は4つのプレートが交わる位置にあり、世界の地震の約2割が日本周辺で発生しています。
さらに、気候変動の影響により台風の大型化や集中豪雨の頻発化が進んでおり、水害リスクも年々高まっています。

内閣府の防災白書によると、自然災害による被害額は年間数兆円規模に達する年もあります。

出典:内閣府「令和7年版 防災白書」

人的被害に加え、インフラの損壊やサプライチェーンの寸断、長期にわたる事業停止など、社会経済への影響が懸念されます。

このような状況下で、自治体は住民の生命・財産を守る責務を果たしつつ、平時の行政機能も維持しなければなりません。
企業もまた、従業員の安全確保と事業継続の両立という難しい課題に直面しています。

東日本大震災から学ぶ津波被害の教訓

2011年に発生した東日本大震災は、津波による甚大な被害をもたらしました。

警察庁の検視結果によると、死因の約9割が溺死であり、津波の破壊力と恐ろしさを改めて示す結果となりました。

出典:警視庁「特集I:東日本大震災と警察活動」

また、この震災では、

被害額の推計が16兆円を超え、社会基盤の再建には10年以上の歳月を要しました。

出典:内閣府「東日本大震災からの復興政策10年間の振り返りに関する有識者会議」

企業においても、サプライチェーンの寸断により全国的な生産停止が発生し、BCP(事業継続計画)の重要性が広く認識されるきっかけとなりました。

東日本大震災の教訓は、「想定外」を言い訳にしない備えの必要性です。
津波だけでなく、地震・豪雨・土砂災害など複合的なリスクを想定した対策が求められています。

自治体・企業に求められるレジリエンス向上

レジリエンスとは、災害などの危機的状況から回復する力を指します。
自治体・企業には、被害を最小限に抑えるだけでなく、迅速に復旧・復興できる体制の構築が求められています。

自治体の場合、災害対応の主体として住民を守りながら、行政サービスの継続も求められます。
避難所の運営、被災者支援、インフラ復旧など、多岐にわたる業務を限られた人員で遂行しなければなりません。

企業においては、従業員とその家族の安全を確保しつつ、重要業務を継続または早期再開することが求められます。
取引先や顧客への影響を最小限に抑えることで、社会全体の早期復旧にも貢献できます。

自然災害における問題

自然災害への備えを進めるうえで、自治体・企業が直面する課題は大きく2つに分類できます。
1つは防災計画の策定・更新の遅れと実効性の不足、もう1つは人材育成の遅れと災害対応能力の不足です。

これらの課題を正しく認識し、具体的な改善策を講じることが、実効性のある防災体制の構築につながります。
それぞれの課題について詳しく見ていきましょう。

問題①:防災計画の策定・更新遅れと実効性不足

多くの自治体・企業では、防災計画やBCPの策定自体は進んでいます。
しかし、策定後の更新が滞っていたり、計画の内容が実際の災害時に機能しない「形骸化」した状態になっているケースが少なくありません。

内閣府の調査によると、大企業のBCP策定率は約7割に達していますが、中小企業では約4割にとどまっています。

出典:内閣府「令和 5 年度 企業の事業継続及び防災の取組に 関する実態調査」

策定済みの企業でも、定期的な見直しや訓練による検証が行われていないケースが多く報告されています。

計画は作って終わりではなく、定期的な更新と実践的な検証を繰り返すことで、初めて実効性が生まれます。
組織の変化や新たなリスクに対応するため、少なくとも年1回は計画の見直しを行うことが推奨されています。

BCP・受援計画で見落としがちな重要要素

BCPや受援計画を策定する際、見落としがちな要素がいくつかあります。
特に「電気・水・食料の確保」「多様な通信手段」「データバックアップ」「代替拠点の特定」は、策定率が低い傾向にあります。

以下の表は、BCPで見落としがちな重要要素と、それぞれの対策ポイントをまとめたものです。

重要要素 対策ポイント
電気・水・食料の確保 非常用発電機、保存水・非常食の備蓄、ローリングストック運用
多様な通信手段 衛星電話、災害用伝言サービス、複数キャリアの確保
データバックアップ クラウドバックアップ、遠隔地への分散保管
代替拠点の特定 サテライトオフィス、提携先施設の事前確保

受援計画においては、外部からの支援(人員・物資・情報)を円滑に受け入れるための体制整備が重要です。
「誰が」「どのように」支援を調整するのか、事前に役割分担を明確にしておく必要があります。

問題②:人材育成の遅れと災害対応能力の不足

災害対応には、専門知識と危機管理能力を持った人材が不可欠です。
しかし、多くの組織では防災教育や訓練の機会が十分に確保されておらず、従業員の防災意識が低いまま放置されています。

防災担当者が兼務であったり、異動により知見が引き継がれなかったりするケースも珍しくありません。
結果として、発災時に適切な判断・行動ができる人材が不足し、初動対応の遅れにつながるリスクがあります。

人材育成は一朝一夕にはいきませんが、定期的な研修や訓練を通じて、組織全体の災害対応能力を底上げすることが可能です。
外部の防災セミナーや資格取得支援なども有効な手段となります。

参集率低下と広域災害時の支援限界

大規模災害が発生した場合、職員や従業員が職場に参集できない事態が想定されます。

阪神・淡路大震災では、発災当日の自治体職員の参集率が大幅に低下した事例が報告されています。

出典:内閣府「阪神・淡路大震災教訓情報資料集」

交通機関の停止、自宅の被災、家族の安否確認など、さまざまな要因が参集を妨げます。
特に広域災害の場合、近隣自治体も被災しているため、相互応援や国の支援がすぐに届くとは限りません。

このような状況を踏まえ、限られた人員でも最低限の対応ができる体制を構築しておくことが重要です。
業務の優先順位付け、代替要員の確保、権限委譲のルール化などを事前に検討しておきましょう。

自然災害の問題を解決する4つの対策

自然災害の問題に対処するためには、具体的な施策を「運用」まで落とし込むことが重要です。
ここでは、自治体・企業が今すぐ取り組むべき対策を紹介します。

それぞれの施策について、「何をするか」だけでなく「誰が、いつ、どのように運用するか」まで検討することで、実効性のある防災体制を構築できます。
自組織の現状と照らし合わせながら、優先順位を付けて取り組んでいきましょう。

施策1:ハザードマップ確認とリスク把握

防災対策の第一歩は、自組織の拠点がどのようなリスクにさらされているかを正確に把握することです。
国土交通省が提供する「ハザードマップポータルサイト」では、地震・津波・浸水・土砂災害などのリスク情報を確認できます。

本社、支社、工場、倉庫など、拠点ごとにリスクの種類や程度は異なります。
それぞれの立地条件に応じた対策を検討するため、すべての拠点についてハザードマップを確認しておきましょう。

また、ハザードマップは一度確認して終わりではなく、定期的な見直しが必要です。
周辺環境の変化(開発、河川改修など)や拠点の移転があった場合は、改めてリスク評価を行いましょう。

施策2:災害マニュアル整備と周知徹底

災害発生時に適切な対応を取るためには、事前に災害マニュアルを整備しておくことが重要です。
マニュアルには、初期対応手順、役割分担、情報収集方法、連絡手段、避難場所などを明記します。

しかし、マニュアルを作成しても、従業員に読まれなければ意味がありません。
「読まれないマニュアル」問題を解決するため、以下のような工夫が有効です。

  • 要点をまとめた「概要版」を作成し、すべての従業員に配布する
  • 職場の目につく場所にポスター形式で掲示する
  • 定期的にマニュアルの内容に関するテストや確認を実施する
  • 新入社員研修や定期研修でマニュアルの説明を行う

地域との連携や貢献についても、マニュアルに盛り込んでおくと良いでしょう。
近隣住民との協力体制を事前に構築しておくことで、災害時の相互支援がスムーズになります。

施策3:防災備蓄品の整備と運用ルール策定

災害発生後、外部からの支援が届くまでには時間がかかります。
一般的に、最低でも従業員数に応じた3日分の食料・保存水を備蓄することが推奨されています。

備蓄品の例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 保存水(1人1日3リットル目安)
  • 非常食(アルファ米、缶詰、栄養補助食品など)
  • 簡易トイレ・衛生用品
  • 救急セット・常備薬
  • 毛布・保温シート
  • 懐中電灯・ラジオ・電池

備蓄品は「量」だけでなく、「置き場所」「配布方法」「更新サイクル」まで決めておくことが重要です。
ローリングストック方式(日常的に消費しながら補充する方式)を採用すれば、消費期限・賞味期限切れを防ぎながら常に新鮮な備蓄を維持できます。

施策4:オフィスの耐震対策と避難経路確保

地震発生時の被害を最小限に抑えるため、オフィスの耐震対策は欠かせません。
什器の転倒防止、窓ガラスの飛散防止フィルム貼付、落下物防止など、できることから着実に進めましょう。

耐震対策と並んで重要なのが、避難経路の確保です。
避難経路図を作成し、職場の各所に掲示するとともに、定期的に経路上に障害物がないか点検します。

よくある問題として、「避難経路に物が置かれて通れなくなる」ケースがあります。
倉庫やバックヤードを避難経路として使用する場合は、床にラインを引いたり色分けしたりして、「物置き禁止エリア」を視覚的に明確化しましょう。

災害発生時の迅速な安否確認と的確な避難指示は、従業員の安全を守るうえで極めて重要です。
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BCPや災害対応の改善に
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自然災害の問題に備える訓練・BCP・安否確認
の実践ポイント

前章で紹介した施策に加え、ここでは訓練、BCP、安否確認システムについて詳しく解説します。
これらは防災体制の「運用面」を強化するうえで特に重要な施策です。

計画やマニュアルを整備しても、実際に機能するかどうかは訓練を通じて検証する必要があります。
また、BCPや安否確認システムは、事業継続と従業員の安全確保を両立させるための要となります。

非常時を想定した訓練の定期実施

防災訓練は、計画やマニュアルの実効性を検証し、組織の災害対応能力を高めるために不可欠です。
地震、津波、浸水など複数のシナリオを想定し、定期的に訓練を実施しましょう。

訓練の内容は、避難訓練だけでなく、以下のような実践的な要素を含めることが効果的です。

  • 通報訓練(消防署・警察への連絡)
  • 初期消火訓練
  • 応急手当訓練(AED使用、止血法など)
  • 安否確認システムの操作訓練
  • 情報収集・伝達訓練

訓練後は必ず振り返りを行い、課題を洗い出して次回の訓練や計画の改善に活かします。
単発で終わらせず、「訓練→振り返り→改善→訓練」のサイクルを継続することが重要です。

机上訓練(図上訓練)も有効な手法です。
実際に体を動かす訓練が難しい場合でも、シナリオに基づいて判断・対応を検討することで、災害対応力を養うことができます。

事業継続計画(BCP)の策定と見直し

BCPは、災害時に重要業務を継続または早期再開するための計画です。
「どの業務を優先するか」「代替手段は何か」「誰が判断するか」を事前に決めておくことで、発災時の混乱を最小限に抑えられます。

BCPに盛り込むべき主な要素は以下のとおりです。

  • 優先業務の特定(止められない業務、止めてもよい業務の線引き)
  • 目標復旧時間(RTO)の設定
  • 代替拠点・代替要員・代替サプライの確保
  • 意思決定手続きと権限委譲のルール
  • 社内外への連絡体制

BCPは策定して終わりではなく、定期的な見直しと訓練による検証が必要です。
組織体制の変更、新たなリスクの発生、過去の災害からの教訓などを踏まえ、少なくとも年1回は内容を更新しましょう。

中小企業では、BCPの策定が進んでいないケースも多いですが、簡易版から始めることも可能です。
中小企業庁が提供する「BCP策定運用指針」などを参考に、まずは自社のリスクと優先業務の整理から取り組んでみてください。

安否確認システムの導入と連絡手段の多重化

災害発生時、まず確認すべきは従業員の安否です。
安否確認システムを導入することで、一斉連絡と回答の自動集計が可能になり、迅速な状況把握ができます。

安否確認システムには、以下のような機能を持つものがあります。

機能 用途・効果
一斉送信メール 安否確認、被害状況の把握、自宅待機指示などの周知・情報収集
掲示板 被災状況、危険箇所、マニュアルなどの全体共有
メッセージ 特定の担当者間での連絡(出社指示、優先作業の決定など)

災害時は通信インフラが被災し、通常の連絡手段が使えなくなる可能性があります。
そのため、連絡手段の多重化(複数の通信手段を確保すること)が重要です。

メール、電話、SMS、SNS、専用アプリなど、複数の手段を組み合わせておくことで、通信断が発生しても従業員との連絡を維持できる可能性が高まります。
また、災害用伝言ダイヤル(171)や災害用伝言板(web171)の使い方も、平時から従業員に周知しておきましょう。

安否確認から被害状況の把握、適切な対応指示まで一貫して行える体制を整えることで、従業員の安全確保と事業継続性の向上につながります。
システムの導入後は、定期的な操作訓練を実施し、いざというときにスムーズに使えるよう備えておくことが大切です。

まとめ

自然災害が頻発する中、自治体や企業には「計画の実効性向上」と「人材育成の強化」が求められています。
本記事で紹介した施策を実際の運用に落とし込み、継続的に改善することが、強固な防災体制の構築につながります。

特に連絡手段の確保と安否確認は、災害発生時の初動対応と事業継続の要となる重要な施策です。
平時からの準備と定期的な訓練により、いざというときに確実に機能する体制を整えておきましょう。

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