災害時の備蓄品は何を用意すればいい?企業・個人別に備蓄品の用意リストから選び方を解説
2024/08/08
大規模地震や台風などの自然災害は、いつ発生するかわかりません。
中小企業庁が作成した「我が国の自然災害発生件数及び被害額の推移」を見れば、被害額や発生件数が増加傾向にあることがわかります。
いつ起こるかわからない災害に備え、必要な備蓄品を用意しておくことは、大切な家族や従業員の安全を守るために重要です。
しかし、いざ備蓄品を用意しようとすると、「何をどれくらい用意すればいいのかわからない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では、企業と個人のそれぞれに合わせた備蓄品の用意リストや選び方を詳しく解説します。
自分や家族、会社の状況に合わせた備蓄計画を立て、備蓄品を準備する際の参考にしてください。
防災のための備蓄品の重要性
災害はいつどこで起こるかわかりません。
地震や台風、豪雨など、さまざまな災害が私たちの生活を脅かしています。
これらの災害が発生した場合、電気、ガス、水道などのライフラインが寸断され、食料や水などの物資不足に陥る可能性があります。
自治体によっては避難所に備蓄品を用意していますが、十分な量が行き渡るとは限りません。
また、災害の規模によっては自宅や会社から避難できず、助けが来るまでその場にとどまらざるを得ない状況も想定されます。
実際に、東日本大震災の際は、被災地への支援が遅れ、水や食料の不足が深刻な事態となりました。
ライフラインの停止など、災害時には何が起こるか予測できません。
このような状況に備えて、日頃から災害時の備蓄品を用意しておくことが重要です。
災害時の備蓄品リスト
災害時の備蓄品として必要なものは、個人の場合と企業の場合で異なります。
ここでは、以下の3つに分けて必要な備蓄品を紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 共通で必要な備蓄品
企業や個人に関わらず、災害時に共通して必要な備蓄品には、以下のようなものが挙げられます。
飲料水 | 1人1日あたり1.5リットルを目安に、3日分(4.5リットル)が目安 |
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食料 | 缶詰やレトルト食品、乾麺、パンなどの保存食 |
医薬品 | 普段服用している薬や風邪薬、胃腸薬、痛み止めなどの常備薬 |
衛生用品 | トイレットペーパーやティッシュペーパー、ウェットティッシュ、石鹸、シャンプー、歯ブラシ、生理用品など |
照明 | 懐中電灯やランタン |
情報収集 | ラジオや携帯電話の充電器 |
上記以外にも、個人の健康状態やライフスタイルに合わせて、必要な備蓄品を検討しましょう。
2. 企業向け備蓄品リスト
企業の規模や業種、従業員数によって必要な備蓄品は異なりますが、基本的には以下の3つの項目を網羅しておくことを推奨します。
従業員の安全確保に必要な備蓄品 |
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事業継続に必要な備蓄品 |
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避難時に必要な備蓄品 |
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上記はあくまでも例であり、企業の規模や業種、立地条件などによって必要な備蓄品は異なります。
詳細は、各自治体の防災ガイドを参考に、個別に検討してください。
また、東京都が運営している「東京備蓄ナビ」では、質問に回答すれば個別に必要な備蓄品の具体例を確認できます。
3. 個人向け備蓄品リスト
個人向けの備蓄品リストは、一人暮らしや家族構成、住んでいる地域などによって異なりますが、以下の点を参考に、必要なものを選んでください。
- ライフラインの復旧までの期間を想定する
- 家族構成や年齢に合わせた備蓄品を選ぶ
- 持ち運びやすいようにしておく
個人向けの備蓄品リストの具体例として、以下のものが挙げられます。
- 簡易トイレ
- 簡易発電機
- 携帯電話用バッテリー
- 携帯コンロ
- 寝袋
上記はあくまでも例であり、個人の状況に合わせて、必要なものを追加したり、不要なものを省いたりしてください。
また、地域のハザードマップなどを参考に、想定される災害の種類やリスクを把握しておくことも重要です。
備蓄品の選び方
備蓄品を選ぶ際には、以下のポイントを考慮して選ばなければなりません。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ライフスタイルに合ったものを選ぶ
備蓄品を選ぶ際は、自身のライフスタイルに合ったものを選びましょう。
ライフスタイルごとの違いは、以下のようなものが挙げられます。
一人暮らし | 持ち運びやすいように軽量でコンパクトなものを選ぶ |
---|---|
家族と同居 | 水や食料は家族分用意する |
乳幼児がいる家庭 | ミルクや離乳食、おむつなども備蓄しておく |
高齢者がいる家庭 | 常備薬や介護用品なども用意しておく |
ペットを飼っている | ペットフードや水、トイレ用品なども忘れずに備蓄しておく |
このように、ライフスタイルによって必要な備蓄品は異なってきます。
自分の生活状況を把握し、必要なものをリストアップしておきましょう。
消費期限を確認する
災害用の備蓄品は、いざという時に役立ちます。
しかし、せっかく用意したのに賞味期限が切れていたり、腐敗していたりして使えなければ意味がありません。
備蓄品を選ぶ際には、消費期限をしっかりと確認しておきましょう。
特に、水や食料などの保存期間が短いものは、早めに消費期限を迎えてしまう可能性があるため注意が必要です。
消費期限を確認する際には、以下の点に注意しましょう。
- 賞味期限と消費期限の違いを理解する
(賞味期限は「おいしく食べられる期限」、消費期限は「安全に食べられる期限」) - 古いものから消費する
- 消費期限が近いものは、目立つ場所に保管する
災害用の備蓄品は、いざという時に命を守るために必要です。
消費期限をしっかりと確認し、安全に使えるように日ごろからチェックしておきましょう。
備蓄品を管理する際のポイント
備蓄品を管理する際のポイントは、以下の3つです。
1. ローリングストック法
ローリングストック法とは、普段使いの食品を少し多めに買い置きし、消費したら新しいものを補充して、常に一定量の備蓄品を確保しておく方法です。
具体的な手順は以下の通りです。
- 必要な備蓄量を把握する
- 備蓄品リストを作成する
- 普段の買い物で少しずつ買い足す
- 賞味期限をチェックし、期限が近いものは消費する
- 記録をつける
ローリングストック法では、場所を取らず、費用を抑えながら、備蓄品を新鮮な状態で保てます。
企業でのローリングストック法の運用方法
企業でも、ローリングストック法を導入すれば、災害時の従業員の安全確保に役立てられます。
運用する場合には、以下の点に注意しましょう。
- 必要な備蓄量を算定する
- 備蓄品リストを作成する
- 専用の保管場所を設ける
- 担当者を決めて定期的に管理する
ローリングストック法は、個人だけではなく、企業でも有効な備蓄方法です。
従業員数が多い場合は、備蓄品の管理が大変ですが、エクセルや備蓄品管理システムなどを活用すれば、効率的に管理できます。
2. 収納場所
備蓄品の収納場所は、災害時にすぐに取り出せる場所を選びましょう。
玄関近くや寝室など、避難時に素早くアクセスできる場所が理想的です。
収納場所を選ぶ具体的なポイントは、以下の通りです。
- 取り出しやすい場所
- 温度・湿度が安定した場所
- 倒壊などの危険がない場所
他にも、地域ごとの災害リスクも考慮する必要があります。
例えば、水害のリスクがある地域では、浸水被害に備えて2階以上の高所に保管するなどの対策も必要です。
また、家族全員が収納場所を把握しておくことも重要です。
企業の場合は、広い倉庫などを活用して、大量の備蓄品を効率的に管理する必要があります。
パレットや棚などを利用して、種類ごとに分類して収納しましょう。
在庫管理システムなどを導入して、在庫状況を把握するのも一つの方法です。
3. 定期的な見直し
備蓄品は、定期的に見直すことで、最新の状態を保てます。
見直しの頻度は、3ヶ月~半年ごとを目安にしましょう。
具体的には、以下の項目をチェックします。
- 賞味期限切れ・消費期限切れのものは、処分する
- 備蓄品の数量を確認し、不足しているものがあれば補充する
- 腐敗や破損などがないか確認する
- ライフスタイルや家族構成の変化に合わせて、必要なものを見直す
企業の場合は、定期的な見直しに加えて、災害発生時の対応マニュアルなどを更新する必要があります。
従業員の避難訓練なども実施し、万が一の状況に備えておくことが大切です。
まとめ
災害時の備蓄品は、企業と個人で必要なものが異なります。
それぞれの状況に合わせて、必要なものを準備しておきましょう。
また、備蓄品は定期的に見直しを行い、賞味期限や使用期限を確認する必要があります。
これは、企業でも個人でも変わりはありませんが、どうしても手間がかかってしまいます。
その場合は、防災専用のアプリを導入するのも一つの方法です。
そこでおすすめなのが「クロスゼロ」です。
クロスゼロは、災害発生時に役立てられることはもちろん、災害に備える機能も備えられています。
備蓄品のチェックリスト機能などもあるため、必要な備蓄品を適切に用意できます。
さらに、クロスゼロは30日間無料で利用体験できます。
防災アプリの導入を検討している方は、まずは30日間の無料体験をお試しください。