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【防災担当必見】避難誘導の重要性は?押さえるべきポイントを解説

【防災担当必見】避難誘導の重要性は?押さえるべきポイントを解説

2026/01/14

防災

企業における防災対策において、避難誘導は従業員の生命を守る極めて重要な行動の一つです。
地震や火災などの緊急事態が発生した際、適切な避難誘導が実施できるかどうかで被害の規模は大きく変わります。
しかし、実際には避難経路の確保や誘導員の配置、安否確認の方法など、押さえるべきポイントは多岐にわたります。
本記事では、企業の防災担当者が知っておくべき避難誘導の重要性と、実践的な方法について詳しく解説します。

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企業における避難誘導の重要性

避難誘導は、災害発生時に従業員を安全な場所へ導くための組織的な行動です。
企業には従業員の安全を確保する責任があり、適切な避難誘導体制を整備することは労働安全衛生法などの観点からも重要です。
ここでは、避難誘導がなぜ重要なのか、その理由を3つの観点から解説します。

従業員の安全確保

緊急事態が発生した際、優先すべきは従業員の生命と身体の安全です。
地震が発生した場合は、まず身を低くし、頭部を保護しながら机の下などに避難します。
揺れが収まった後、二次災害の危険性を判断しながら避難を開始します。

火災が発生した場合は、報知器が鳴った時点で誤報と判断せず、迅速に行動を開始することが重要です。
初期消火が可能な段階であれば消火器を使用しますが、天井まで炎が達している場合や煙が充満している場合は、すぐに避難を優先します。

製造業や研究施設など、精密機械や製造機器がある現場では、緊急停止の判断も必要です。
しかし、機械の停止作業に時間をかけすぎて避難が遅れることは避けなければなりません。
事前に緊急停止の手順と判断基準を定めておくことで、慌てた判断による二次被害を防ぐことができます。

被害状況の確認と危険予測

避難誘導を適切に実施するためには、被害状況を正確に把握する必要があります。
確認すべき項目として、災害の発生場所、発生時間、被害の種類と規模、そして社外への影響などが挙げられます。

事前に想定される緊急事態をリスト化しておくことで、発生時の状況分析がスムーズになります。
地震、火災、水害、爆発、化学物質の漏洩など、自社の事業内容や立地環境に応じて想定されるリスクを整理しておきましょう。

企業が事前に決めておくべき事項には、災害対策本部の設置基準、各部門の役割分担、情報取得の手段、通信手段の確保などがあります。
特に、通常の通信手段が使えなくなった場合の代替手段を複数用意しておくことが重要です。
固定電話、携帯電話、メール、SNS、防災無線など、複数の連絡手段を確保しておきましょう。

避難誘導と安否確認の並行実施

避難誘導と同時に、従業員の安否確認を行うことも重要な任務です。
迅速な避難誘導を実現するためには、日頃から訓練を実施し、従業員一人ひとりが避難経路を理解している必要があります。

避難経路は常に物が置かれていない状態を維持することが基本です。
通路や階段に荷物を置く習慣があると、緊急時に避難の妨げになります。
定期的に避難経路を点検し、障害物がないか確認する体制を整えましょう。

消火器の使用方法や避難はしごの使い方など、実践的な訓練を行うことで、緊急時の対応力が向上します。
避難が完了した後は、速やかに安否確認を実施し、全体の状況を把握します。
点呼の方法や報告ルートを明確にしておくことで、混乱を最小限に抑えることができます。

避難誘導の具体的な実施方法

避難誘導は段階的に実施することで、混乱を防ぎながら効率的に従業員を安全な場所へ導くことができます。
ここでは、火災を例に、避難誘導の具体的な手順を4つのステップに分けて解説します。
各ステップを理解し、訓練に取り入れることで、実際の緊急時にも落ち着いて対応できるようになります。

災害発生の宣言と初期対応

火災報知器が作動したら、責任者は速やかに災害の発生を宣言し、避難開始を指示します。
この時点で、火災の規模や場所を確認し、初期消火が可能かどうかを判断します。

初期消火を行う場合は、消火器の位置と使用方法を事前に習得している従業員が対応します。
消火器の操作方法は「ピン(安全ピンを抜く)、ホース(ホースを火元に向ける)、レバー(レバーを握る)」の順で覚えておきましょう。
ただし、炎が天井まで達している場合や、煙で視界が悪い場合は、初期消火を諦めて避難を優先します。

責任者が不在の場合に備えて、代理で判断できる担当者を複数名指定しておくことも重要です。
災害は予告なく発生するため、どの時間帯でも対応できる体制を整えておく必要があります。

避難経路の明確な伝達

避難を開始する際は、館内放送やメガホンを使用して、火災発生場所、避難場所、避難経路を明確に伝えます。
繰り返し伝えることで、パニック状態にある従業員にも情報が届きやすくなります。

伝達内容は簡潔かつ具体的にすることが重要です。
「〇階で火災が発生しました。△△階段を使用して、1階の駐車場に避難してください」というように、場所と経路を明確に指示します。

火災時は煙を吸い込まないよう、体勢を低くし、口元をハンカチやタオルで覆うことを周知します。
煙に含まれる一酸化炭素は、わずかな量でも意識を失う危険があります。
煙は上に上がる性質があるため、できるだけ低い姿勢で移動することで、比較的安全な空気がある場所を進むことができます。

複数の避難経路がある場合は、主要な経路と代替経路の両方を伝えておくと、一方が使用できない場合にも対応できます。

誘導員の適切な配置

避難誘導を効率的に行うためには、誘導員を要所に配置することが不可欠です。
配置すべきポイントは、階段の入口、通路の曲がり角、エレベーター付近、避難口、そして必要に応じて屋上です。

誘導員は声とジェスチャーの両方を使って誘導することで、パニック状態でも伝わりやすくなります。
「こちらです」「急いでください」といった短い言葉と、腕で方向を示す動作を組み合わせて誘導します。
大声を出す必要があるため、メガホンや笛を携帯しておくと効果的です。

エレベーター付近に誘導員を配置する理由は、エレベーターの使用を防ぐためです。
緊急時にエレベーターを使用すると、停電により閉じ込められる危険があります。
エレベーター前で「階段を使用してください」と明確に指示することで、エレベーターの使用を防ぎます。

誘導員は避難が完了するまで持ち場を離れず、最後に自分が避難します。
全員が通過したことを確認してから、次の誘導員に引き継ぐか、自身も避難を開始します。

取り残された人の確認

避難誘導の最終段階として、取り残された人がいないか確認します。
確認すべき場所は、トイレ、会議室、倉庫、給湯室、エレベーター内などです。

各フロアの確認担当者を事前に決めておくことで、確認漏れを防ぐことができます。
確認担当者は、各部屋のドアを開けて声をかけ、人がいないことを確認してから避難します。
時間に余裕がない場合は、無理に全ての場所を確認するのではなく、自身の安全を優先して避難します。

避難場所に到着したら、速やかに点呼を実施します。
部署ごとに責任者が人数を確認し、不明者がいる場合は直ちに災害対策本部に報告します。
不明者がいる場合、その情報は消防隊に伝えることで、救助活動に役立てられます。

企業の防災体制を強化するためには、日頃から避難誘導の手順を確認し、訓練を重ねることが重要です。
従業員一人ひとりが自分の役割を理解することで、緊急時の混乱を最小限に抑えることができます。

避難誘導で守るべき注意点

避難誘導を実施する際には、従業員の安全を確保するために守るべき原則があります。
これらの原則を理解し、訓練で徹底することで、緊急時の判断ミスや二次災害を防ぐことができます。
ここでは、特に重要な3つの注意点について詳しく解説します。

エレベーターの使用禁止

災害発生時、エレベーターの使用は絶対に避けなければなりません。
地震や火災により電力供給が停止すると、エレベーター内に閉じ込められる危険があります。

特に火災時は、エレベーター内に煙が充満することで、短時間で一酸化炭素中毒を起こす危険があります。
エレベーターのシャフト(昇降路)は、煙突のような構造になっているため、煙が急速に上昇します。
そのため、たとえ火元から離れた階にいても、エレベーター内は非常に危険な空間になります。

自社のエレベーターが災害時にどのような挙動をするか、事前に確認しておくことも重要です。
最近のエレベーターは、地震を感知すると最寄り階に自動停止する機能を持っていますが、古い設備では備わっていない場合もあります。
ビルの管理会社や設備担当者に確認し、従業員に周知しておきましょう。

避難訓練では、エレベーター前に誘導員を配置し、「階段を使用してください」と声をかける練習を行います。
普段からエレベーターを利用している従業員は、緊急時でも無意識にエレベーターに向かう可能性があるため、明確な指示が必要です。

地上階までの避難原則

避難の基本原則は、地上階まで降りることです。
建物内に留まると、火災の延焼や建物の倒壊など、二次災害に巻き込まれる危険があります。

避難階段は、建築基準法施行令により設置基準が定められています。
5階建て以上の建物、地下2階以下の建物、3階以上で物品販売を営む建築物などには、避難階段の設置が義務付けられています。
自社ビルがこの基準に該当するか確認し、避難階段の位置を従業員全員が把握しておく必要があります。

避難器具(避難はしご、救助袋など)は、避難階段が使用できない場合の最終手段として位置づけられています。
日常的に避難階段を使用できる状態に保つことが重要です。
避難階段に物を置いたり、施錠したりすることは、消防法違反になるだけでなく、緊急時の避難を妨げる重大な問題です。

高層ビルの場合、地上階まで降りる時間を考慮した避難計画が必要です。
階段での避難は時間がかかるため、早期の避難開始が重要になります。
また、高齢者や身体に障害のある従業員がいる場合は、サポート体制を事前に決めておく必要があります。

低姿勢での移動と口元の保護

火災時の避難で最も危険なのは、煙の吸引による一酸化炭素中毒です。
煙に含まれる一酸化炭素は、わずか数回吸い込むだけで意識を失い、命を落とす危険があります。

煙は上に上がる性質があるため、床に近い位置ほど比較的安全な空気が残っています。
避難時は体勢を低くし、できるだけ床に近い空気を吸うようにします。
四つん這いで移動するか、中腰の姿勢で壁伝いに移動します。

口元はハンカチやタオルで覆うことで、煙の吸引を減らすことができます。
可能であれば、ハンカチを水で濡らすとより効果的です。
防煙フードやビニール袋を備蓄品として用意しておく方法もありますが、低層階では有効でも、高層階では空気量が不足するため、迅速な避難を優先する必要があります。

煙が充満している場合、視界が悪くなるため、壁や手すりを伝って移動します。
照明が消えている可能性もあるため、懐中電灯を持って避難することも有効です。
ただし、懐中電灯の準備に時間をかけすぎて避難が遅れることは避けなければなりません。

避難訓練では、煙を想定した訓練を実施することで、実際の火災時にも落ち着いて行動できるようになります。
訓練用の無害な煙を使用するか、目隠しをして視界が悪い状態を体験する訓練が効果的です。

避難誘導を成功させるための準備

避難誘導を成功させるためには、日頃からの準備が不可欠です。
緊急時に適切な行動ができるかどうかは、事前の体制構築、訓練の実施、ツールの整備にかかっています。
ここでは、企業が整えるべき3つの準備について解説します。

明確な役割分担と体制構築

避難誘導を円滑に進めるためには、災害対策本部の設置と役割分担の明確化が必要です。
災害対策本部には、本部長、副本部長、各班の責任者を配置し、それぞれの役割を明確にします。

代理決定者の設定も重要です。
本部長が不在の場合に、誰が判断を下すのか、順位を決めておく必要があります。
災害は時間を選ばないため、どの時間帯でも指揮系統が機能する体制を整えます。

安否確認方法の確立は、避難後の状況把握に不可欠です。
部署ごとの点呼方法、報告ルート、集計方法を事前に決めておきます。
紙ベースの名簿だけでなく、デジタルツールを活用することで、迅速かつ正確な安否確認が可能になります。

警察、消防、自治体などの緊急連絡先リストを作成し、誰でもアクセスできる場所に保管します。
災害対策本部、総務部、各フロアの責任者など、複数の場所に配置しておくことで、どの状況でも連絡できる体制を整えます。

被害情報の共有手順も整備しておく必要があります。
社内の被害状況、従業員の安否、事業への影響などを、どのように収集し、誰に報告するのか、フローを明確にします。
顧客やクライアントへの連絡体制も整理し、緊急時の連絡手順を文書化しておきます。

定期的な避難訓練の実施

消防法第36条では、防火管理者を選任している事業所に対し、年1回以上の避難訓練実施を義務付けています。
建物の規模によっては、防火対象物報告制度の対象となり、訓練実施状況を消防署に報告する必要があります。

訓練は実践的な内容にすることで、緊急時の対応力が向上します。
消火器訓練では、実際に消火器を使用して水や訓練用の消火剤を放出する体験を行います。
使い方を説明で聞くだけでなく、実際に手を動かすことで、緊急時にも迷わず使用できるようになります。

応急救護訓練では、AEDの使用方法、心肺蘇生法、止血法などを学びます。
災害時には負傷者が発生する可能性があるため、救急車が到着するまでの応急処置ができる従業員を増やすことが重要です。

避難訓練では、実際に避難経路を使って避難場所まで移動します。
普段使わない階段や出口を実際に通ることで、緊急時にも迷わず避難できるようになります。
また、避難にかかる時間を計測することで、避難計画の妥当性を検証できます。

訓練後は必ず振り返りを行い、改善点を洗い出します。
避難にかかった時間、誘導員の配置は適切だったか、指示は聞き取りやすかったかなど、具体的な項目について評価し、次回の訓練や実際の避難計画に反映させます。

避難誘導ツールの整備

避難誘導を効率的に実施するためには、適切なツールの準備が必要です。
備蓄品として用意すべきものには、ヘルメット、懐中電灯、メガホン、笛、タオル、ハンカチ、軍手、防煙フードなどがあります。

ヘルメットは、落下物から頭部を保護するために必要です。
誘導員用だけでなく、従業員全員分を用意することが理想ですが、少なくとも各フロアに数個ずつ配置しておきます。

懐中電灯は、停電時や煙で視界が悪い状況での避難に不可欠です。
電池の消費期限を定期的に確認し、使用できる状態を維持します。
手回し式や振動式の発電機能付き懐中電灯であれば、電池切れの心配がありません。

メガホンや笛は、騒がしい状況でも指示を伝えるために有効です。
特に笛は、声が出せない状況や、遠くにいる人に合図を送る際に役立ちます。
誘導員全員が携帯できるよう、複数個を用意しておきます。

安否確認ツールの導入は、避難後の状況把握を大幅に効率化します。
気象庁の情報と連動して自動配信される機能があれば、災害発生直後に従業員の携帯電話やスマートフォンに安否確認のメッセージが届きます。
従業員はメールやLINEで迅速に回答でき、回答未提出者には自動で再送されるため、管理者の負担が大幅に軽減されます。

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特に安否確認機能では、GPS情報と連動した位置情報の把握、未回答者への自動リマインド、集計結果の確認など、災害対策本部の運営を強力にサポートします。

まとめ

企業における避難誘導は、従業員の生命を守るための極めて重要な防災対策です。
適切な避難誘導を実現するためには、明確な役割分担、定期的な訓練、必要なツールの整備が不可欠です。
火災や地震などの緊急事態が発生した際、日頃の準備が避難の成否を分けます。

避難誘導の具体的な方法として、災害発生の宣言、避難経路の明確な伝達、誘導員の適切な配置、取り残された人の確認という4つのステップを理解し、訓練で実践することが重要です。
また、エレベーターの使用禁止、地上階までの避難原則、低姿勢での移動と口元の保護といった注意点を守ることで、二次災害を防ぐことができます。

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