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必見!DRPとは?|BCPとの関係性と策定方法を解説

必見!DRPとは?|BCPとの関係性と策定方法を解説

2025/11/12

防災

近年、自然災害やシステム障害による企業への影響が深刻化する中、事業の継続性を確保するための取り組みが注目されています。
特に、BCP(事業継続計画)の重要性が広く認識される一方で、その中核を成すDRP(災害復旧計画)について詳しく理解している企業はまだ多くありません。
DRPは、システムやデータの復旧に特化した計画であり、デジタル化が進む現代企業にとって必要不可欠な要素です。
本記事では、DRPの基本概念からBCPとの関係性、具体的な策定方法まで、企業の防災担当者が知っておくべき重要なポイントを詳しく解説します。

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DRP(災害復旧計画)の基本概念

DRP(Disaster Recovery Plan:災害復旧計画)とは、自然災害やシステム障害などの予期しない事態が発生した際に、ITシステムやデータを迅速に復旧させるための計画を指します。
現代の企業活動においては、業務のほとんどがITシステムに依存しているため、システム停止は事業全体に深刻な影響を与える可能性があります。

日本は世界の国土面積のわずか0.25%しか占めないにも関わらず、自然災害による被害総額は世界全体の約20%に達するという「災害大国」です。
東日本大震災では、多くの企業がデータ消失やシステム障害により長期間の事業停止を余儀なくされ、DRPの重要性が改めて認識されました。

DRPの主要な目的は、災害発生時に中核システムの復旧体制を迅速に実行し、事業への影響を最小限に抑えることです。
これには、データのバックアップ戦略、代替システムの準備、復旧手順の標準化、責任者の明確化などが含まれます。
適切なDRPを策定していれば、企業は災害時でも重要な業務を継続し、顧客への影響や経済的損失を大幅に軽減できます。

また、DRPは単なる技術的な復旧手順にとどまらず、組織全体のリスク管理戦略の一部として位置づけられます。
IT部門だけでなく、経営陣、各部門の責任者、外部パートナーとの連携体制を含む包括的なアプローチが求められているのです。

DRPとBCPの違いと関係性

DRPを理解するためには、BCP(事業継続計画)との関係性を明確にすることが重要です。
両者は密接に関連しているものの、対象範囲や目的において明確な違いがあります。
ここでは、それぞれの特徴と相互関係について詳しく解説します。

BCP(事業継続計画)の概要

BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)は、災害や事故が発生した際に事業を継続させる、または早期に復旧させるための包括的な計画です。
BCPの検討範囲は事業全体に及び、人員配置、設備・施設、資金調達、サプライチェーン、顧客対応など、あらゆる業務領域をカバーします。

具体的には、優先業務の選定(どの事業を最優先で継続すべきか)、リスクと被害想定の策定、事前の抑止対策、影響を最小化する軽減対策、そして早期回復のための復旧対策が含まれます。
BCPは企業の経営戦略そのものと密接に関わる計画であり、経営陣の強いコミットメントが不可欠です。

DRPとBCPの対象範囲の違い

DRPとBCPの最も大きな違いは対象範囲にあります。
BCPが事業全体を対象とするのに対し、DRPはITシステムとデータの復旧に特化した計画です。
DRPはBCPの重要な構成要素の一つとして位置づけられ、IT部門が中心となって策定・運用されます。

従来、データは単なる記録として扱われがちでしたが、現在ではIT依存度の高まりにより、データ障害やシステム停止が事業停止リスクに直結するようになりました。
そのため、DRPはBCPの中でも特に重要度が高い要素として認識されています。

現代におけるDRPの位置づけ

デジタル化が進む現代企業において、DRPの重要性はかつてないほど高まっています。
クラウドサービスの普及、IoT機器の増加、リモートワークの定着など、IT環境の複雑化に伴い、障害の影響範囲も拡大しています。

また、サイバー攻撃による被害も深刻化しており、従来の自然災害対策に加えて、セキュリティインシデントへの対応も含むより包括的なDRPが求められています。
効果的なBCP策定のためには、業務全体の優先度に応じてバランスの取れたDRPを設計することが不可欠です。

DRP策定に必要な3つの重要指標

効果的なDRPを策定するためには、3つの重要な指標を明確に定義する必要があります。
これらの指標は、復旧の目標を具体化し、適切なバックアップ戦略やリソース配分を決定するための基準となります。
各指標の設定方法と相互関係について詳しく説明します。

RPO(目標復旧時点)の設定方法

RPO(Recovery Point Objective:目標復旧時点)は、どの時点までさかのぼってシステムやデータを復旧させるかを示す指標です。
RPOの単位は秒、分、時間、日などで表され、値が短いほど失われるデータは少なくなりますが、その分バックアップの頻度を高める必要があり、コストも増加します。

例えば、RPOを1時間に設定した場合、最大で1時間分のデータ損失を許容することになります。
金融機関のような高頻度取引を行う企業では数秒から数分、一般的な企業でも数時間以内に設定されることが多いです。
RPOの設定には、業務の重要度、データの更新頻度、許容できる損失レベルを総合的に考慮する必要があります。

RTO(目標復旧時間)の決定プロセス

RTO(Recovery Time Objective:目標復旧時間)は、災害発生からシステムが復旧するまでの目標時間を表します。
RTOが短いほど事業への影響は小さくなりますが、そのためには高速な復旧システムや冗長化された設備が必要となり、投資コストが増加します。

RTOの設定は、ビジネス影響分析の結果に基づいて決定することが重要です。
業務停止による損失額、顧客への影響度、法的要求事項などを評価し、各システムの重要度に応じて異なるRTOを設定することが一般的です。
また、RTOの短縮にはRPOの短縮も必要となるため、両者のバランスを考慮した設定が重要です。

RLO(目標復旧レベル)の段階設計

RLO(Recovery Level Objective:目標復旧レベル)は、どの水準まで復旧させるかを段階的に定義する指標です。
通常はパーセンテージで表現され、RTOとセットで設定されます。
段階的復旧の考え方により、限られたリソースを効率的に活用しながら、重要度の高い機能から順次復旧させることが可能になります。

一般的な設定例として、発災直後は6時間以内に50%の機能を復旧、仮復旧段階では3日以内に80%を復旧、本復旧では7日以内に100%の完全復旧を目指すといった段階設計が行われます。
この段階的アプローチにより、初期対応では最低限必要な機能を確保し、時間の経過とともに通常業務レベルまで段階的に復旧させることができます。

災害復旧のためのバックアップ戦略

DRPの実効性を確保するためには、適切なバックアップ戦略の選択と実装が不可欠です。
技術の進歩により、さまざまなバックアップ手法が利用可能になっていますが、それぞれにメリットとデメリットがあります。
企業の規模、業務特性、予算に応じて最適な組み合わせを選択することが重要です。

磁気テープによる従来型バックアップ

磁気テープは、長年にわたって企業のバックアップに使用されてきた伝統的な手法です。
最大のメリットは低コストと大容量での長期保存が可能な点ですが、復旧作業に時間がかかり、物理的な保管リスクが存在するという課題があります。

磁気テープバックアップでは、データの書き込みと読み出しに時間を要するため、RTOが長くなる傾向があります。
また、テープの保管場所が被災地と同じ場合、同時被災により復旧不能になるリスクや、災害時の搬送困難という問題も考慮する必要があります。
現在では、長期アーカイブ用途や、他の手法と組み合わせた多層防御の一環として活用されることが多くなっています。

リモートバックアップとクラウド活用

リモートバックアップは、ネットワークを経由して遠隔地やクラウド環境にデータを保存する手法です。
自動化により手間を大幅に削減でき、短時間での復旧が可能になるため、現代の企業に適したソリューションと言えます。

クラウドを活用したバックアップでは、地理的な分散保管が容易になり、3-2-1バックアップルール(3つのコピー、2つの異なる媒体、1つのオフサイト保管)の実践が効率的に行えます。
ただし、ネットワーク環境の強化が必須であり、通信障害時の代替手段も準備しておく必要があります。
また、広域災害を想定して、同一地域内ではなく十分に離れた場所にデータを保管することが重要です。

レプリケーションによるリアルタイム複製

レプリケーションは、メインシステムと同じ構成のシステムをリアルタイムで複製する技術です。
データの更新とほぼ同時に複製先にも反映されるため、RPOを極限まで短縮でき、即座の復旧が可能になります。

この手法の最大の利点は、ほぼタイムラグなしでの復旧が可能な点ですが、システム構築と運用のコストが高額になるというデメリットがあります。
また、メインシステムでウイルス感染や人為的ミスが発生した場合、それらも同時に複製先に反映されてしまうリスクがあるため、定期的なスナップショット取得などの補完策が必要です。

スタンバイ方式の選択と運用

スタンバイ方式は、メインシステムの障害時に自動または手動で切り替える代替システムを用意する手法です。
運用形態により、ホットスタンバイとコールドスタンバイに大別されます。

ホットスタンバイは常時稼働しており、障害発生時に即座に切り替えが可能ですが、運用コストが高くなります。
一方、コールドスタンバイは障害発生後に起動するため運用コストは低いものの、復旧に時間を要します。
システムの重要性と許容できるRTOに応じて適切な方式を選択し、定期的な切り替えテストを実施して実効性を確保することが重要です。

災害復旧計画の策定と実行には、組織全体での情報共有と連携が不可欠です。
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効果的なDRP策定の実践的手順

DRPを効果的に策定するためには、体系的なアプローチが必要です。
単にバックアップシステムを導入するだけでなく、組織全体のリスクを評価し、業務への影響を分析した上で、実現可能性の高い復旧戦略を立案する必要があります。
ここでは、実践的なDRP策定手順について詳しく解説します。

重要資産の特定とリスク分析

DRP策定の第一歩は、保護すべき重要資産の特定です。
単にITシステムやデータだけでなく、業務プロセス、人材、設備、知的財産など、事業継続に不可欠なあらゆる資産を洗い出し、それぞれの重要度を評価する必要があります。

リスク分析では、自然災害、システム障害、サイバー攻撃、人為的ミスなど、想定されるリスクシナリオを整理し、発生確率と影響度を評価します。
このプロセスにより、どのリスクに対して優先的に対策を講じるべきかが明確になります。
また、依存関係の分析により、一つのシステム障害が他のシステムに与える連鎖的影響も把握しておくことが重要です。

ビジネス影響分析と優先順位設定

ビジネス影響分析(BIA:Business Impact Analysis)は、各システムや業務プロセスが停止した場合の影響を定量的に評価する作業です。
収益への影響、顧客満足度への影響、法的要求事項への対応、レピュテーションリスクなど、多角的な観点から分析を行います。

BIAの結果に基づいて、システムや業務の優先順位を設定し、それぞれに適切なRPO、RTO、RLOを割り当てます。
最重要システムには短いRTOと高い復旧レベルを設定し、相対的に重要度の低いシステムには長めのRTOを設定するなど、メリハリのある計画策定が可能になります。

復旧戦略の立案と実行計画

重要資産の特定とビジネス影響分析が完了したら、具体的な復旧戦略を立案します。
各システムに対して最適なバックアップ手法を選択し、代替拠点の確保、緊急連絡網の整備、外部ベンダーとの契約など、包括的な準備を行います。

実行計画では、災害レベル別の対応フローを作成し、障害の種類や規模に応じた具体的なオペレーション手順を文書化します。
IT部門の役割と責任者を明確にし、平時からの体制整備と定期的な訓練計画も含める必要があります。 また、復旧作業中の意思決定プロセスや、外部への情報発信ルールも事前に定めておくことが重要です。

テスト運用と継続的改善

DRPは策定しただけでは意味がありません。
定期的なテスト運用により、計画の実効性を検証し、問題点を発見して改善していく継続的なサイクルが不可欠です。
テストには、机上訓練、部分的な障害シミュレーション、全面的な復旧テストなど、段階的なアプローチを採用します。

テスト結果は詳細に記録し、復旧時間の実測値、手順の妥当性、担当者のスキルレベル、外部ベンダーの対応品質などを評価します。
これらの情報を基に、RPO・RTOの見直し、手順の改善、追加訓練の実施、システム構成の変更など、必要な改善策を実施します。
また、IT環境の変化や組織体制の変更に応じて、DRPを定期的に更新することも重要です。

まとめ

DRPは、デジタル化が進む現代企業において、BCPの中でも最重要要素の一つとして位置づけられています。
システム停止による事業への影響を最小限に抑えるためには、RPO、RTO、RLOの3つの指標を明確に設定し、組織の業務特性に応じた適切なバックアップ戦略を選択することが不可欠です。

効果的なDRP策定のためには、重要資産の特定からビジネス影響分析、復旧戦略の立案、そして継続的な改善まで、体系的なアプローチが求められます。
特に、災害レベル別の対応フローと障害別のオペレーション手順を整備し、IT部門の役割と責任者を明確にすることで、緊急時の迅速な対応が可能になります。

また、3-2-1バックアップルールの実践やクラウドを活用した地理的分散保管など、現代的な技術を活用することで、より強固なデータ分散保管体制を構築できます。
ただし、どれほど優れた計画も、定期的なテスト運用と継続的改善なくしては実効性を保つことはできません。

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