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【2026年最新】防災庁とは?創設の目的と期待される役割を解説

2026年、日本の防災行政を大きく変える法律が成立しました。
防災庁設置法により、国の防災施策を横断的に担う新たな組織として防災庁を置くことが定められたのです。
南海トラフ地震や首都直下地震といった大規模災害への備えが課題となるなか、企業の防災担当者にとっても無関係ではありません。
本記事では、防災庁とは何か、創設の目的と期待される役割、企業が押さえておきたいポイントをわかりやすく解説します。

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防災庁とは何か

防災庁は、国の防災施策を横断的に企画・調整するために設けられる組織です。
災害が起きてから動く組織ではなく、平時から次の災害に備えることを役割に含んでいる点が特徴です。
まずは、どのような法律で定められ、これまでの防災行政と何が変わるのかを整理します。

防災庁設置法で定められた組織

防災庁は、2026年に成立した防災庁設置法にもとづいて設置される国の組織です。
同法は、防災庁の設置、任務、所掌事務および必要な組織を定め、防災に関する行政事務を効率的に遂行できる体制を整えることを目的としています。
法律の目的は、組織をつくること自体ではなく、防災行政の体制を整えることにあります。
防災庁は、防災に関する行政事務を政府全体で効率的に進めるために設けられる組織です。
個別の災害対策をすべて担うのではなく、関係する機関の施策を束ねる立場として位置づけられています。

これまでの防災行政との違い

これまで、防災に関する事務は複数の府省庁に分かれて所管されていました。
地震や水害、火山、避難者支援など、災害の種類や対策の段階によって担当が異なるため、横断的な調整が課題とされてきました。
防災庁は、こうした事務を政府横断的に企画・調整する役割を担います。
防災計画や被災者の応急救助、大規模地震対策、防災技術の研究開発、国際協力なども所掌事務に含まれます。
分野ごとに分かれていた取り組みが、ひとつの視点でつながることが期待されています。

設置の時期と今後の予定

2026年9月25日(金)の閣議決定により防災庁の発足日は11月2日(月)に定められました。今後は11月の発足に向けて、組織の詳細や運用のルールなどが段階的に固まっていきます。
発足までの間は、内閣府や内閣官房が公表する資料で最新の状況を確認できます。制度の運用が本格的にスタートする前でも、自社の備えを強化したり、見直しましょう。
防災庁設置法は、防災庁の設置、任務、所掌事務および必要な組織を定め、防災に関する行政事務を効率的に遂行できる体制を整えることを目的としています。

2026年7月17日に公布され(法律第61号)、公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日から施行されます。

出典: 衆議院「第221回国会 防災庁設置法案(閣法第13号)審査経過」

防災庁が創設される目的

防災庁の創設は、大規模災害への対応を見直す動きから生まれました。
目的は大きく3つに整理できます。
いずれも、これまでの防災行政が抱えてきた課題に向き合うものです。

事前防災を徹底する

1つ目の目的は、災害が起きる前の備えを徹底することです。
発災後の対応だけでなく、被害を小さくするための事前の投資や準備に力を入れる方針が示されています。ハザード情報の整備や避難体制の強化など、平時の取り組みを加速させる狙いがあります。
企業や地域が行う備えを、国の側から後押しする立場といえます。

発災から復旧・復興までを一貫して担う

2つ目の目的は、発災直後の対応から復旧・復興までを一貫して担うことです。
被災地にとってのワンストップ窓口となり、支援の行き先が分かりにくいという課題に向き合います。
災害の規模が大きくなるほど、窓口が複数に分かれると手続きの負担が増えます。支援の入口を一本化することで、被災自治体の負担を減らすことが期待されています。

府省庁の縦割りを越えて調整する

3つ目の目的は、府省庁の縦割りを越えて防災施策を調整することです。
防災は国土交通省、厚生労働省、総務省など多くの機関が関わる領域であり、調整の難しさが指摘されてきました。
防災庁が全体を俯瞰することで、施策の重複や抜けを減らすことがめざされています。関係機関が同じ方向を向いて動けるよう、調整の司令塔を置くという考え方です。

防災庁は、国難級の大規模災害に備え、国民の命と暮らしを守ることを目的として設置されます。
中長期かつ総合的な防災に関する基本政策・国家戦略の立案、関係者間のコーディネートによる事前防災の推進、被災地のワンストップ窓口としての発災時から復旧・復興までの災害対応を担います。

出典: 内閣府「防災の動き」

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防災庁が担う役割と権限

防災庁は、既存の防災体制の上に置かれる調整役です。
具体的にどのような事務と権限を担うのかを確認します。

防災政策と国家戦略の立案

防災庁は、防災のための施策に関する基本的な方針や計画の策定、実施の総合調整を担います。
中長期的な視点に立った防災政策や国家戦略の企画・立案も役割のひとつです。
単年度の対応ではなく、数年先を見据えた備えを設計する立場といえます。
被災者生活再建支援の制度や、火山・地震・津波対策なども主な仕事に含まれます。

防災大臣に与えられた権限

防災庁には防災大臣が置かれ、関係行政機関の長に対して資料の提出や報告を求める権限が設けられています。
防災施策について勧告する権限や、内閣総理大臣に意見を申し出る権限も持ちます。
これらの権限により、関係機関がそれぞれの立場を超えて連携しやすくなることが想定されています。
政府の説明では、総理大臣を助け、各府省庁への勧告権等を有する専任の大臣の下に置く方針が示されています。調整の実効性を確保するために、権限の裏付けが用意されている点が特徴です。

災害対策基本法との関係

防災行政の基本を定めているのは、災害対策基本法です。
同法は、国や地方公共団体の責任を明確にし、防災計画や災害予防、応急対策、復旧の基本事項を定めています。
防災庁設置法は、この基本法にもとづく防災行政を推進するための組織を定める法律であり、基本法を置き換えるものではありません。基本法に基づいて作成される防災基本計画は、政府の防災施策の最上位に位置づけられます。
防災庁は、こうした計画や関係機関の施策を総合的に調整する役割を担います。

災害対策基本法は、国、地方公共団体、その他の公共機関の責任を明確にし、防災計画、災害予防、応急対策、復旧などの基本事項を定めています。
内閣府が作成する防災基本計画は、同法に基づき中央防災会議が作成する政府の最上位の防災計画です。

出典: 内閣府「災害対策基本法」

防災庁の設置に向けて
企業が準備しておくこと

国の体制が変わっても、発災時に企業が果たす役割は変わりません。
むしろ、国の動きを踏まえて自社の備えを見直す機会と捉えることが大切です。

国の動きを踏まえて自社の備えを見直す

防災庁の設置は、防災行政が事前の備えを重視する方向に動いていることを示しています。
企業にとっても、被害を小さくするための準備に目を向けるきっかけになります。自社の立地する地域のハザード情報を確認し、事業継続計画(BCP)の前提を見直してみましょう。取引先や協力会社の被災も想定に入れておくと、復旧の見通しを立てやすくなります。
制度の詳細が固まる前でも、できる準備を考えてみましょう。

安否確認と備蓄の体制を整える

発災直後に企業が最初に行うのは、従業員と関係者の安否確認です。連絡手段が使えなくなる状況を想定し、複数の手段を用意しておく必要があります。
あわせて、従業員が事業所にとどまる場合に備えた水や食料、簡易トイレなどの備蓄も欠かせません。
水は1人1日3L、食料は最低3日分が目安とされています。
備蓄品は、消費期限・賞味期限を確認しながら定期的に入れ替えましょう。

情報収集を習慣にする

防災庁の主な仕事は、政令や今後の運用で具体化されていきます。
正確な情報は、内閣府や内閣官房の公表資料で確認しましょう。

情報の出どころを決めておくと、災害時に迷わず判断できます。
自治体が発信するハザード情報や避難情報も、日ごろから確認する習慣をつけておきましょう。気象庁が発表する警報や、大雨・台風に関する情報の見方に慣れておくことも有効です。

防災対策に役立つ情報をまとめた資料をご用意しています。社内周知や備えの見直しに、ぜひご活用ください。

まとめ

防災庁は、国の防災施策を横断的に担う組織として、防災庁設置法によって設けられます。
事前防災の推進、発災から復旧・復興までの一貫した対応、府省庁を越えた調整という3つの役割を担います。
公布は2026年7月17日で、9月25日(金)の閣議決定により11月2日(月)に発足することが定められました。今後の動きは公表資料で確認する必要があります。

国の体制が整っても、発災時に企業が担う役割は変わりません。
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