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土木工事の工程表には種類がある?見やすい工程表の書き方や管理の注意点を解説

2024/02/06

建築

土木工事をはじめとした建設業の工事をスムーズに進めるには、工期全体を踏まえたスケジュール管理が不可欠です。

工事のスケジュール管理には、見やすい工程表の作成が重要です。
工程表にはさまざまな種類があり、工事の規模や種類によって使い分けることで、工事の進捗や問題点、課題を早期に発見できます。

今回は、工程表の役割や種類、見やすい工程表を作るための手順を詳しく解説します。

工事を担当する施工管理者や建設会社の人で見やすい工程表の作り方を探している人は、ぜひ参考にしてください。

土木工事で利用される工程表とは?

土木工事における工程表は、工事全体の計画や進捗を管理するための表です。

工程表には、各作業のスケジュールや依存関係が細かく記載されており、工事の全体像を把握するのに役立ちます。
工程表は通常、ガントチャート方式やバーチャート方式など複数の種類があり、工事の何を知りたいかによって使い分けることが重要です。

たとえば、土木工事で基礎工事の後に上棟作業を計画する際、作業の進み具合を確認しながら次の作業で必要な資材の調達や検査などのスケジュールを確保しなければいけません。

工程表で進捗や今後のスケジュールを把握できていれば、スムーズに次の作業に進めるでしょう。

よく利用される5種類の
工程表の特徴を詳しく解説

ここからは、土木工事を含めた建設業の工事でよく利用される5種類の工程表を解説します。

それぞれの特徴やメリット・デメリットも説明するので、工程表を作成する際の参考にしてください。

ガントチャート工程表

ガントチャートは時間軸に沿ったバーで作業を可視化する手法です。

全体の進捗が一目で把握できるため、計画変更が発生した際も他の作業のスケジュールを踏まえて変更できます。

一方で、細かい作業内容まで把握することが難しいため、計画変更した際にどの作業をどう変更するかの確認は、別の工程表が必要になるかもしれません。

メリット 視覚的な表現が得意
全体の進捗を分かりやすく把握できる
依存関係や期限を視覚的に確認でき計画の変更が柔軟に行える
デメリット 詳細な作業情報が表示しにくく大規模なプロジェクトの管理が難しい
進捗の具体的な作業の内訳が分かりにくい

バーチャート工程表

バーチャートは、棒グラフを用いて作業の期間と進捗を表示する方法です。

各作業の開始日や終了日が明確に示され、作業同士の期間の重複や遅延が可視化されるため、作業ごとの進捗を把握するのに特化しています。

ただ、どの作業同士が紐づいているかの把握がしにくいため、特定の作業に遅延が発生した場合の修正が難しいというデメリットがあります。

メリット 各作業の期間や進捗が明確に表示され、期限の管理が得意
重複した期間やタスクのバランスが可視できる
デメリット 作業の依存関係や流れが分かりにくい
細かなスケジュールの管理が難しい
視覚的な見やすさがガントチャートに比べて抽象的

ネットワーク工程表

ネットワーク工程表は、作業の流れや順序をネットワーク図で表現する方法です。

作業ごとの順番や流れを番号と矢印で示すため、工事内の作業の流れや影響関係を理解しやすい点が特徴です。

しかし、大型の工事や作業工程が複雑な工事では、工程表を作るまでに高いスキルが必要になります。
バーチャートやガントチャートなどの工程表と組み合わせて使うのがおすすめです。

メリット 作業の関係性が分かりやすく工事の全体像の把握がしやすい
工事の最短期間を把握できる
デメリット 複雑なプロジェクトでは見通しが難しい
進捗の具体的な割合や期間が分かりにくい

グラフ式工程表

グラフ式工程表は、グラフを用いて作業の進捗を示します。

たとえば縦軸を工事の進捗率、横軸を工事の日程にすることで、期間と進捗の関係をグラフで表示することが可能です。

進捗などを視覚的に把握できる反面、どの作業にどう影響するかなどの詳細なデータを把握するのは難しいため、他の工程表との組み合わせが必須といえるでしょう。

メリット 予算と進捗の関係を可視化できる
予測と実績を比較しやすく、工事の進捗把握しやすい
デメリット 詳細な情報の表示が難しい
作業単位での進捗の把握が難しい
ガントチャートやネットワーク工程表に比べて作成にスキルが必要

出来高累計曲線

出来高累計曲線は作業量や進捗を曲線で表現する方法です。

工事の進捗状況をSカーブで示すため、カーブの曲がり具合などで工事の進捗を確認できます。

出来高累計曲線は、大規模で複雑なプロジェクトで活用することが多く、工事全体の進捗の把握に特化しています。

一方で、細かい工事内容の把握はできないため、作業ごとの内容を把握するには別の工程表が必要です。

メリット 作業量の推移が把握しやすく、工事の進捗を的確に把握できる
全体的な進捗管理が得意で、予測と実績のズレを早期に発見できる
単純な進捗管理に向いている
デメリット 複雑な作業の把握には適していない
工事の詳細や細かい問題点の表示が難しい

見やすい工程表を作るための
5ステップを解説

工程表は作成前に記載する内容をまとめ、必要な情報を集めておくことが大切です。

ここからは、見やすい工程表を作るための手順を5ステップに分けて解説します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

施工の範囲や必要な手順を確認する

最初に、施工範囲や必要な作業手順を明確にしましょう。
工程表は作業ごとのスケジュールをまとめることで、全体の把握をサポートします。
作成前に必要な情報を集めておくことで、見やすい工程表の作成ができるでしょう。

施工期間を決める

施工の範囲や手順を把握した後は、施工期間を決定します。
クライアントから指示された工期内に工事を完成するために、ゆとりを持った工期の設定を心がけましょう。
明確な期限を設定することで、作業の計画と進捗管理がしやすくなります。

必要な人員を設定する

工事のスケジュールを確認した後に必要な人員を確保します。
工事に必要な人員を洗い出し、各作業に割り当てましょう。
過不足ない人員を設定することで、作業の遅れやトラブルを防ぐことにつながります。

利用する工程表を決める

工程表には複数の種類があり、それぞれ特徴が異なります。
たとえば、ガントチャートで作業ごとの進捗を確認しつつ、バーチャートで全体の進捗を把握することで、細かい箇所だけでなく全体図までカバーすることが可能です。

複数の工程表を作成することで、工事全体と細かい作業の進捗の把握に役立つでしょう。
上で紹介した工程表の特徴を見て、必要に応じた使い分けをしてみてください。

工程内容を調整する

工程表を作成する際には、現実的な作業時間だけでなく、予期せぬ問題に対する日程も考慮して調整が必要です。
土木工事は屋外での作業が多いため、季節や時期によっては雨天や台風などのトラブルに見舞われる可能性もあります。


柔軟性を持った工程表を作成し、トラブルが発生したとしても工期通りに作業を進められるように対処しましょう。

工程表の作成・管理に関する
3つの注意点を解説

工程表の作成や管理にはいくつか注意すべき項目があります。
ここでは以下の3つを解説します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

工程表の管理・閲覧ルールを決める

プロジェクトメンバー全体が工程表を理解しやすくするために、明確な管理・閲覧ルールを設定しましょう。
たとえば、エクセルなどのデータを使った工程表の場合、作業員が誤って工程表のデータを入力してしまうリスクもあります。

事前にルールを設定しておくことで、もしものトラブルを防ぐことも可能です。
起こりうるトラブルを想定して、細かくルールを定めておきましょう。

すべての作業員が工程表を閲覧できる方法を選ぶ

工程表は、工事に関わるすべての人が工事の進捗を把握するためのツールです。
作業中でも工事のスケジュールをすぐに把握できるように、すべての作業員が工程表にアクセスできる方法を選びましょう。

さらに、工程表によってはパッとみただけでは理解が難しいものもあります。
事前に工程表の見方や確認方法を共有しておくことで、工事全体でスケジュールの管理に気を配れるでしょう。

いつでも管理できるようにクラウドツールを活用する

工程表は作業員がいつでも確認できるように環境を整えておくことが重要です。
たとえば工程表が一つしかなく、事務所のホワイトボードに貼り付けてある状況では、スケジュールの管理のためにいちいち移動する手間が発生します。
工程表をクラウド上で管理することで、作業員はいつでもどこでも工程表にアクセスして確認が可能です。大型の工事などで、全体が集まるのが難しい場合は、クラウド上での工程管理が重宝されるでしょう。

まとめ

今回は、土木工事をスムーズに進めるために必要な工程表について解説しました。

工程表は複数の種類があるため、工事の規模や把握したい情報によって使い分けることが重要です。
工事現場での作業時間が多いことで、やらなければいけない書類作成作業が進まないという課題もありました。
さらに、作成前には必要な情報を把握し、内容を決めておく必要があるでしょう。

作成した工程表は、工事に関わるすべての作業員がいつでも内容を把握できるようにしておくことが重要です。

土木工事の工程表管理はPRODOUGUにお任せください。
PRODOUGUを活用すれば、タブレットやスマートフォンでいつでも工程表を確認できます。

作業員が自分のすべき作業を把握しながら工事に取り組むことができれば、スケジュールに遅れを出さずに工事をスムーズに進められるでしょう。

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