
建設業向けの補助金おすすめ3選!DX化や2024年問題に対応できる支援を活用しよう
2025/03/26
建設業界では、働き方改革への対応が待ったなしの状況です。
限られた人員での生産性向上が求められる一方で、デジタル化や新技術の導入には大きなコストがかかります。
そこで注目したいのが、各種補助金の活用です。
建設業界には使いやすい補助金制度がいくつも用意されています。
申請のポイントを押さえれば、設備投資やデジタル化の強い味方となるでしょう。
しかし「どの補助金が使えるのかわからない」「申請方法が複雑そう」などの声も多く聞かれます。
本記事では、建設業で活用できる補助金の種類や申請方法、注意点までわかりやすく解説します。
補助金を活用して、この機会に業務改善を進めていきましょう。
建設業で補助金が必要な3つの理由
建設業界では今、補助金の活用が重要性を増しています。
主な理由は、以下の3つです。
それぞれの問題点を詳しく確認していきましょう。
2024年問題で生じる課題への対応
2024年4月から始まる働き方改革関連法により、建設業界は転換期を迎えました。
転換期に対応するためには、システム導入や体制整備が必要となり、それに伴うコストが発生しています。
建設業界では特に、時間外労働の上限規制への対応が急務となっています。
これまで認められていた長時間労働が制限され、新たな働き方への移行が必須となりました。
主な課題と必要な対応は、以下のとおりです。
課題 | 必要な対応 | 予想されるコスト |
---|---|---|
時間外労働の上限規制 | 勤怠管理システムの導入 | 初期費用30~50万円 |
人員シフトの見直し | 工程管理システムの導入 | 月額3~5万円 |
業務効率化の必要性 | 施工管理ツールの導入 | 初期費用30~100万円 |
人材育成・確保 | 教育システムの整備 | 年間100~200万円 |
これらの課題に対応するためのコストは、中小企業にとって大きな負担です。
そのため、補助金による支援が重要な役割を果たします。
設備更新や新技術導入にかかる高コスト
建設業界では、生産性向上や作業効率化のために、新しい設備や技術の導入が不可欠です。
しかし、その導入には大きなコストがかかります。
現場の生産性を向上させるには、複数の技術やシステムを組み合わせる必要があります。
中小企業にとって、これらの導入は大きな負担となるでしょう。
建設現場で求められる主な設備や技術には、以下のようなものが挙げられます。
現場作業の効率化 |
|
---|---|
情報共有の円滑化 |
|
安全管理の強化 |
|
導入コストは企業規模や選択するシステムによっても異なります。
段階的な導入を検討する場合でも、初期費用や運用費用の負担は避けられません。
そのため、補助金を活用した計画的な導入を検討する必要があります。
デジタル化・DXによる業務改善
建設業界では、デジタル化やDX推進による業務改善が急務とされています。
しかし、デジタル化の推進にはさまざまな課題があり、多くの資金が必要です。
国土交通省は、建設業の生産性向上に向けてデジタル化を推進しています。
特に、i-Constructionの取り組みでは、ICT活用による生産性向上が重要視されています。
建設現場のデジタル化で必要な主な取り組みは、以下のとおりです。
現場作業のデジタル化 |
|
---|---|
コミュニケーションのデジタル化 |
|
管理業務のデジタル化 |
|
各種デジタル化には、システム導入だけではなく、社員教育も必要です。
企業規模や現状に応じた段階的な導入が求められますが、資金負担は避けられません。
そのため、補助金を活用したデジタル化の推進が有効な選択肢となるでしょう。
補助金活用のメリット
補助金活用には、大きく3つのメリットがあります。
3つのメリットは、以下のとおりです。
具体的なメリットの内容を1つずつ見ていきましょう。
初期投資の負担を軽減できる
補助金を活用すれば、設備投資やシステム導入の費用を抑えることが可能です。
建設業の設備投資やデジタル化には、多額の初期費用がかかりますが、補助金を利用すれば、その費用の半分以上を国や自治体が負担してくれます。
具体的には、以下のような際に補助金が活用できるでしょう。
- 高額な建設機械の導入
- 施工管理システムの構築
- 社員教育のための設備導入
- デジタル化に向けたインフラ整備
このように、補助金は建設業界の投資を後押しする制度です。
特に中小企業にとって、計画的な設備投資を実現する有効な手段となるでしょう。
DX導入へのきっかけを得られる
補助金の活用は、建設業のDX推進を後押しする絶好の機会です。
多くの建設会社は、DXの必要性を感じながらも、具体的な一歩を踏み出せないでいます。補助金制度には、資金面の支援だけではなく、技術面でのバックアップも含まれているのが特徴です。
DX導入支援の主な内容には、以下のようなものが挙げられます。
- 専門家による無料相談
- 導入事例やノウハウの提供
- ツール選定のアドバイス
- 社内研修のサポート
- 段階的な導入計画の策定支援
このように、補助金は単なる資金援助にとどまりません。
DX導入に向けた総合的なサポートを受けられることで、不慣れな企業でも安心してデジタル化に取り組めるでしょう。
国や自治体の支援のため安心感がある
補助金は、基本的には返済不要の公的支援制度です。
銀行からの融資とは異なり、事業がうまくいかなくても返済の心配はありません。
審査さえ通れば、確実に支援を受けられる点が大きな特徴です。
公的支援ならではの安心ポイントとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 返済の必要がない
- 金利負担がない
- 追加の担保設定が不要
- 融資枠に影響しない
- 状況への影響が少ない
このように、補助金は企業の財務面での負担が少ない支援制度です。
新しい設備投資やシステム導入に向けて、安心して計画を立てられるでしょう。
建設業向けの補助金おすすめ3選
建設業で活用できる補助金には、さまざまな種類があります。
中でも特に活用しやすいのが、以下の3つです。
それぞれの補助金には特徴があり、目的に応じて使い分けることができます。
ここでは、3つの補助金について詳しく見ていきましょう。
IT導入補助金
IT導入補助金は、建設業のデジタル化を支援する制度です。
業務効率化やデジタル化に必要なITツール導入費用の一部を補助してくれます。
主な支援内容は、以下のとおりです。
補助対象
- 施工管理ソフト
- セキュリティ対策ツール
- インボイス対応システム
- 工程管理アプリ
- クラウドサービス
給付額
- 450万円以下
- 複数社連携IT導入枠は3,000万円以下
申請の流れ
- ITツールの選定
- 専用サイトでの交付申請
- ツールの導入
- 実績報告書の提出
補助額は5万円から最大450万円まで、導入するツールや申請枠によって異なります。
建設業界でも活用しやすい補助金として、多くの企業が利用しています。
事業再構築補助金
事業再構築補助金は、建設業界での新たな挑戦を支援する制度です。
建設業界を取り巻く環境が大きく変化する中、多くの企業が新分野への進出や事業転換を検討しています。
この補助金は、そうした企業の新しい取り組みを後押しする制度として注目されています。
活用できる取り組みには、以下のようなものが挙げられます。
新分野展開
- 環境配慮型建築への特化
- 建築DXコンサルティング
- リノベーション事業
業態転換
- ICT施工サービス
- 建物維持管理事業
- 省エネ改修専門事業
補助金の額は企業の規模や取り組み内容によって異なりますが、建設業界の発展を見据えた新しい取り組みへのチャンスとなるでしょう。
ものづくり補助金
ものづくり補助金は、建設業の生産性向上や新技術導入を支援する制度です。
制度変革への対応や業務効率化に向けて、多くの建設会社が設備投資や新技術の導入を検討しています。
この補助金は、そうした前向きな取り組みを資金面でサポートしてくれます。
補助対象となる取り組みは、以下のとおりです。
設備投資
- 施工の自動化設備
- 測量・検査機器
- 省力化装置
技術開発
- 新工法の開発
- 試作品の製作
- 施工技術の改良
支給額
- 100〜1,250万円
- ※種類により異なる
申請から交付までの流れ
- GビズIDプライムでの電子申請
- 採択通知の受け取り
- 交付申請の実施
- 事業の実施
- 実施報告の提出
- 交付額の決定
- 補助金の請求と交付
- 事業状況の報告
補助金額は100万円から最大1,250万円まで、事業規模によって異なります。
建設業界の技術革新を支える重要な支援制度として活用できます。
補助金を活用する際の注意点
補助金の活用には、いくつかの注意点があります。
申請要件を満たしていないために不採択となったり、必要な書類の不備で交付が遅れたりするケースが少なくありません。
また、申請期限に間に合わず、機会を逃してしまうことも起こりがちです。
ここからは補助金を確実に活用するためのポイントを説明します。
補助金の対象となる事業と条件を確認する
補助金の対象となる事業や条件は、制度によって異なります。
例えば、IT導入補助金では業務効率化ツールが対象となりますが、ものづくり補助金では設備投資が中心です。
また、従業員数や資本金などの要件も、補助金ごとに細かく定められています。
補助金を申請する前に、自社の状況や導入予定の設備・システムが対象となるか、必ず確認してください。
要件を満たしていないのに申請してしまうと、時間と手間が無駄になってしまいます。
正確な情報は、各補助金の事務局や公式サイトで確認しましょう。
不明な点がある場合は、早めに問い合わせることをおすすめします。
必要書類を準備しておく
補助金の申請には、多くの書類が必要です。
申請時には、決算書や納税証明書、事業計画書など、さまざまな書類の提出が求められます。
特に、一部の書類は取得に時間がかかるものもあるため、早めの準備が必要です。
例えば、登記簿謄本の取得や銀行口座の開設、GビズIDの取得には数週間かかることもあります。
また、見積書や図面など、取引先に依頼する書類も必要になるかもしれません。
そのため、申請を検討したら、まず必要書類のリストを確認し、計画的に準備を進めましょう。
書類の不備があると、審査が遅れたり、最悪の場合、不採択になる可能性もあります。
申請期限と手続きのスケジュールを守る
補助金の申請には、厳格な期限が設定されています。
多くの補助金は、申請期間が限られており、期限を過ぎると次回の募集まで申請できません。
また、採択後も実績報告書の提出など、定められた期限での手続きが必要です。
補助金の募集は年に数回程度で、人気の補助金は募集開始後すぐに締め切られることもあります。
さらに、採択後の事業実施や報告にも期限が設けられており、これを過ぎると申請すら受け付けてもらえなくなるため注意が必要です。
そのため、募集開始のタイミングをこまめにチェックし、余裕を持ったスケジュール管理が大切です。
事業計画も含めて、無理のないスケジュールを立てることをおすすめします。
まとめ
建設業界では、働き方改革への対応や生産性向上に向けて、さまざまな設備投資やデジタル化が求められています。
そのための有効な手段として、補助金の活用が注目されています。
補助金を活用する際は、対象となる事業と条件の確認、必要書類の事前準備、申請期限とスケジュールの管理が大切です。
特に申請前の準備をしっかり行うことで、スムーズな補助金活用が可能になります。
なお、建設業のデジタル化を検討している場合は「PRODOUGU」の活用がおすすめです。
PRODOUGUの主な機能は、以下のとおりです。
- 図面管理から工事写真撮影までをタブレット1台で完結
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- 工事写真のアルバム出力機能
- 現場の業務管理効率化
PRODOUGUは建設現場のデジタル化を総合的にサポートするシステムです。
補助金を活用してデジタル化を進める際は、ぜひPRODOUGUの導入も検討してみてください。
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