建設業のIT化が遅れている理由とは?IT化の課題や成功させるポイント
2023/12/27
あらゆる業種においてIT化が進んでいる中、建設業はとくにIT化が遅れていると言われています。また、IT化に取り組む一方で、上手く活用できず成果を感じられないという企業も多くいるようです。
「建設業のIT化はなぜ遅れているのか?」「建設業でIT化するメリットや上手に導入するコツを知りたい」とお考えの方もいるのではないでしょうか。
この記事では、建設業のIT化が遅れている理由や、IT化するメリット、スムーズにIT化を進めるポイントについて解説するので、ぜひ参考にしてください。
建設業のIT化が遅れている理由
建設業のIT化が遅れている理由としては、次の3つが挙げられます。
それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
1. アナログで成り立つ業務が多いため
建設業のIT化が遅れているのは、アナログでの業務が多いことが理由のひとつです。
図面や資料は紙媒体で管理されており、資材の発注においてもExcel等で発注書・契約書を作成し、FAXやメール送信でやり取りするのが主流です。
また、建設現場では、土木・水道・建築などさまざまな職種や業種が携わるため、1つの現場に複数の企業がかかわるケースも珍しくありません。
そのため、大量のアナログ業務をIT化すると、現場の混乱を招くリスクがあります。このように、大量のアナログ業務が建設業におけるIT化の妨げになっているのです。
2. ITが苦手な人材が多いため
国土交通省が発表した「最近の建設業を巡る状況について[外部リンク]」によると、建設業の就業者のうち35.5%は55歳以上の人材が占めています。
そして、29歳以下は12.0%と建設業における高齢化が進行しており、次世代への技術継承が大きな問題となっています。
人材の高齢化が進むにつれ、デジタル技術を上手く使いこなせずに反対する人も出てくるでしょう。
長年にわたってアナログ業務を行ってきたことから、新しいシステムの導入に抵抗を感じる人材も多いようです。
3. 現場での変更が多いため
建設業は、設計図の変更・修正など、現場での変更が求められることが多い職種です。
拾い業務(拾い出し)とは、工事費の見積もりのため、図面などから工事に必要な資材を計測して、工事の進捗を計画する作業のことです。
実際には業務プロセスごとにIT化の格差があり、とくに拾い業務に関してはIT化が遅れていると実感する人が多いようです。
建設業をIT化するメリット5つ
建設業でIT化するメリットは以下の通りです。
ここでは、それぞれのメリットについて解説します。
1. データ共有を効率化できる
IT化を導入する最大のメリットは、データ共有を効率化できる点です。
建設業では、図面や資料などが紙やファイルで保存されることも多く、データ共有に手間や時間がかかるという課題がありました。
そこでクラウドサービスやデータ共有ツール等を活用することで、リアルタイムに情報を共有できるようになります。
異なる現場にいる場合にも瞬時にデータをやり取りできるため、コミュニケーションの円滑化やスムーズな意思決定が実現します。
設計の変更や進捗状況の管理、必要な資料の共有などが円滑になるため、建設プロジェクト全体における効率化につながるのがメリットです。
2. 勤怠管理がしやすい
建設業におけるIT化は、従業員の勤怠管理を効率化しやすくなるメリットがあります。
従来の勤怠管理では、紙媒体などアナログで勤怠状況を管理するケースが多く、集計や記録に手間がかかっていました。
IT化によってスマホやタブレットに対応した勤怠管理システムを導入すれば、従業員の勤務時間をリアルタイムに記録することができます。 また、GPSを利用した位置情報や打刻システムを活用すれば、正確な勤務時間や作業場所を記録するのにも役立つでしょう。
クラウドシステムを使用すれば、勤怠の集計や分析を効率良く行えるため、労働時間の把握や適切な労働条件の管理も行いやすくなります。
3. 資料整理の手間を削減できる
建設業のIT化によって、資料の整理・管理の手間を大幅に削減できることもメリットです。
建設業では、多くの図面や設計書、契約書など大量の資料が紙やファイルで管理され、資料を探したり整理したりする手間がかかっていました。
これらの資料をデジタル化し、文書管理システムやデータベースに保存することで、スムーズな資料共有や検索、同時編集などが可能になります。
資料整理の手間が削減できれば、そのほかの作業に時間を割けるようになるため、会社全体の生産性向上にもつながるでしょう。
4. 移動時間の削減につながる
建設業をIT化するメリットとして、移動時間の削減につながるという点も挙げられます。
建設業では、現場とオフィス間を行き来することが多く、打ち合わせやトラブルが発生する度に現地に移動する時間が必要でした。
しかし、IT化によって打ち合わせや現場状況の確認をシステム上で行えるようにすれば、移動時間を削減することができます。
また、会議や打ち合わせなどもリモートで行えば、移動にかかる交通費などのコストや手間が減り、時間の有効活用と作業効率化を促進できるでしょう。
5. 消耗品のコストを節約できる
建設業のIT化によって、消耗品のコストを節約できるメリットもあります。
建設現場では、図面や写真の複製のために、コピー用紙やインク代など多くの消耗品が使用され、管理や補充に手間とコストがかかっていました。
IT化によって、図面や資料をシステム上で管理できるため、印刷にかかる経費を削減することができます。
また、物品管理システムやセンサー技術を活用すれば、消耗品の使用量や在庫状況をリアルタイムで把握可能に。消耗品の無駄な買い足しや保管場所の最適化も実現できるでしょう。
建設業のIT化を促進するポイント
建設業のIT化を促進するには、以下のポイントを考慮しましょう。
ここでは、IT化をスムーズに進めるための各ポイントについて解説します。
IT化への抵抗感を減らす
まずは、IT化への抵抗感を減らすことが重要です。
現場の理解を得られなければ定着しづらく、アナログな手法に戻ってしまうことも珍しくありません。
IT化によってどんなメリットがあるかを明確かつ具体的に示し、IT化への抵抗感を解消しましょう。
また、現場の従業員の意見を取り入れて、ニーズや課題を解決できるような環境を整えることも大切です。
使いやすいITツールを選ぶ
建設業のIT化を成功させるには、使いやすいITツールを選択することが重要です。
従業員が新しいツールを簡単に使いこなすには、最低限必要な機能が備わっており、なおかつシンプルなツールを選ぶべきと言えます。
使いやすいITツールを選ぶことで、従業員がIT化を受け入れやすくなり、抵抗感を軽減することができるでしょう。また、従業員が使い方を学ぶための研修やサポート体制を整えることも必要です。
建設業のIT化で
おすすめのツール3選
ここからは、建設業のIT化を進める際におすすめのツールを紹介します。
1. PRODOUGU(プロドウグ)
PRODOUGU(プロドウグ)は、図面管理・閲覧、工事写真の撮影、アルバム出力が行える総合型の建築業向け施工管理アプリです。
パソコンとスマホ/タブレットをクラウドでつなげられるため、各種図面の取り込みや切り出し、計測、写真管理がアプリひとつで完結します。
主な機能 |
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料金プラン |
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PRODOUGUの詳しい資料については、ぜひ下記から無料でダウンロードください。
2. 現場Plus
株式会社ダイテックが提供する「現場Plus[外部サイト]」は、初期費用1万円、月額1万円〜で利用できる住宅会社・工務店向けの施工管理アプリです。
シンプルな操作性で、スマホやタブレットに不慣れな方でも画面の指示に沿ってタッチするだけで簡単に情報共有することができます。
3. クラフタ
「クラフタ[外部サイト]」は、株式会社グローバが提供する完全無料の施工管理アプリです。
「パソコンが苦手な職人さんでも使いこなせる」をテーマにシンプルかつ効果的な機能が備わっており、メッセージ機能の使い勝手はLINEとほぼ同じです。
現場写真の自動格納や現場情報の一元管理もアプリひとつで行えます。
まとめ
建設業のIT化が遅れている理由には、アナログ業務の多さや人材の高齢化、現場における変更点が多いなどさまざまな原因が挙げられます。
しかし、IT化を実現することで業務効率化やコスト削減が実現できるため、組織全体の生産性向上にもつながるでしょう。
スムーズにIT化を進めるためには、IT化への抵抗感を減らしつつも、PRODOUGU(プロドウグ)のようなシンプルかつ効果的なITツールを利用するのがおすすめです。
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